2019 Fiscal Year Research-status Report
協調学習支援システムを基盤とする知識構築型プログラミング学習システム
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19K12256
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
松澤 芳昭 青山学院大学, 社会情報学部, 准教授 (40517017)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 学習過程分析 / 知識構築 / プログラミング教育 / 情報システム教育 / 創発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の成果は以下の通りである.
「A. 知識構築に基づくプログラミング学習環境の開発」について,知識構築支援ソフトウェア(Knowledge Forum)に,プログラミング環境を組み合わせることで,Knowledge Forum上のアイディア要素としてプログラムを扱うことができるプロトタイプの設計と開発を行った.現在,Javascriptプログラムを記述できるようになっており,Knowledge Forumが元来備えている知識構築ツールとの連携機能は開発したが,現在協調的な編集作業は限定されており,「要求分析ー設計ー実装ー評価」からなる総合的なソフトウェア開発プロセス,およびその俊敏な反復プロセス(e.g. Scrum)の支援ができるようにするという目標に関しては達成されておらず,試用も不十分なため引き続き開発を行う必要がある.要求分析段階でノートを使い分析された結果が,プログラム要素にリンクされ,さらにその評価を知識展開(ビルズオン)機能で展開するなどの,上流工程も含む情報システム学でのシステム開発教育での応用を目指している.
「B. 知識構築に基づくプログラミング学習の実践と評価」について,本年度はシステム開発の遅れが主要因で,実験は,情報システム技術者育成に関する「ゼミナール」での一部試用,および子供向けプログラミング教室のビデオ分析の実験にとどまっている.これに関連して,プログラミング教育分析に関する2件の国内・国際会議発表,教育分析視覚化ツールに関する国内・国際会議発表を行った.今後,「情報システム分析・設計基礎」,「情報システム開発」,「プログラミング入門」などの授業での実践を計画する.開発済の4次元可視化装置から導かれる質的な考察と,開発されている量的なメトリクスのチャート化から得られる量的な考察の双方からの視点を融合してアセスメントを行う.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度である令和元年度は,「A. 知識構築に基づくプログラミング学習環境の開発」について,プロトタイプの設計と開発をおこなったが,機能が不足しており協調的な編集作業は限定され,ひいては「B. 知識構築に基づくプログラミング学習の実践と評価」に関しての試用も不十分なため引き続き開発を行う必要がある.
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度は,これまで得られた成果より,当初の予定を修正しながら期待される成果が得られるよう研究を進める予定である.令和2年度は「A. 知識構築に基づくプログラミング学習環境の開発」について推進し,「B. 知識構築に基づくプログラミング学習の実践と評価」についての知見を得て,学生が知識構築を行うためのツールの改良,および実験をすすめる.これと並行して,国際チームによる教育現場での実験の分析を行い,国際会議での発表を行う.
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Causes of Carryover |
理由:出張旅費について,研究内容を変更することなく,計画より少額で支出することができたため 使用計画:研究設備の充実,および可能であれば追加の発表旅費として使用する
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