2020 Fiscal Year Research-status Report
協調学習支援システムを基盤とする知識構築型プログラミング学習システム
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19K12256
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
松澤 芳昭 青山学院大学, 社会情報学部, 准教授 (40517017)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 学習過程分析 / 知識構築 / プログラミング教育 / 情報システム教育 / 創発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の成果は以下の通りである.
「A. 知識構築に基づくプログラミング学習環境の開発」について,知識構築支援ソフトウェア(Knowledge Forum)に,プログラミング環境を組み合わせることで,KF上のアイディア要素としてプログラムを扱うことができるシステムの開発を目標としていた.2020年度初年度の研究成果による方向の修正と,新型コロナウイルスにより全学が通年遠隔授業となったことを踏まえて,研究の方向性を維持しつつも教育実践に必要な基盤整備の研究に軸足をシフトして教育実践研究計画の修正を行い研究を進めた.その結果として,主として協調的な学習をサポートすることを主眼としたフル・オンラインでのプログラミング実習支援ツールの開発,当初は別途開発を予定していなかったがリアルタイムWeb協調プログラミング環境の新規開発を行った.そのほか子供向けの遠隔情報教育ワークショップ支援の基盤ツールの開発も行った.開発関連では,前年度の引き続きの成果での論文1編の発表と協調型プログラミング教育システムの開発関連で計3編の学会発表を行った.
「B. 知識構築に基づくプログラミング学習の実践と評価」について,本年度は新型コロナウイルスによる教育実践計画の変更により,時勢にあわせて,フル・オンライン下での協調的な演習活動を行う授業実践と,当初のKnowledge Forumによるシステムに関する授業実践を行った.Knowledge Forumに関しては技術者育成に関する「ゼミナール」「情報システム分析・設計基礎」「情報システム演習」等での試用を行い,情報システム教育の場面での新しい学習方法であるゲーミングによる協調学習や,オンライン・反転型情報システム教育のデザインと学習活動の分析を行った.これに関連する学会発表論文3編の発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和2年度は,「A. 知識構築に基づくプログラミング学習環境の開発」について,コロナ下での時勢にあわせ教育実践研究計画の修正は生じたものの,当初の目的である協調プログラミング環境とをその分析というテーマを逸脱することなくシステム開発を行うことができ,ひいては「B. 知識構築に基づくプログラミング学習の実践と評価」に関しても,実際の授業での実践を通して成果の発表を行うことができた.
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度は,これまで得られた成果をより深め,システム改良と授業実践を通して,期待される成果が得られるよう研究を進める予定である.令和3年度は「A. 知識構築に基づくプログラミング学習環境の開発」についてシステム改良を推進し,「B. 知識構築に基づくプログラミング学習の実践と評価」について複数の授業実践を通して,学生のプログラミング教育,情報システム教育における知識構築のデータを収集し,分析し発表を行っていく予定である.新型コロナウイルスによる影響で海外渡航予定の変更が生じているが,国際チームとは遠隔会議システムを通じて連携を続けており,成果および時勢をみながら国際会議での発表も予定する.
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Causes of Carryover |
理由:新型コロナウイルスによる大学の授業実践研究計画の変更によるものと,学会のオンライン開催により出張旅費が発生せず,発表に伴う支出が大幅に抑制できたため. 使用計画:研究設備の充実,および可能であれば追加の発表旅費として使用する.
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Research Products
(7 results)