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2020 Fiscal Year Research-status Report

A support system for the group working with the network community

Research Project

Project/Area Number 19K12257
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

篠沢 佳久  慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (80317304)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywordse-learning / 電子掲示板 / グループウェア / ネットコミュニティ
Outline of Annual Research Achievements

前年度まではスレッド型の電子掲示板を用いて議論を行った場合,議論の進捗状況の把握を容易にするためその可視化を試みてきた.電子掲示板を用いた場合,トピック別にスレッド単位で議論を行うため,どのようなトピックが議論されているのか把握しやすい一方で,リアルタイム性に欠ける.そこで本年度においては,コミュニケーションツールとしてスレッド型の電子掲示板ではなくチャットを用いて議論を行った場合,どのような内容の議論がされていったのか,トピックごとに沿ってキーワードを抽出する手法を考案し,トピック,キーワードそして発言者間の関係についての可視化(下記(1)~(3))を試みた.
(1)チャット上での議論においてはリアルタイムに発言されるため,トピックの切れ目を見つけ出す必要がある.そこで,発言ごとに新しいトピックの開始かどうかを判定可能な分類器を構築し,議論を複数個のトピックに分割した.判定する分類器にはCharacter Level Convolutional Neural Network(CL-CNN)を用いた.CL-CNNを用いて対象となる発言がトピックの開始かどうかを判定し,予測されたトピックの開始位置より,複数個のトピックに分割する.そして実際の議論のログ(10件,総発言数727件)を対象として評価した結果,Precisionは63.8%,Recallは65.8%の精度でトピック分割が可能なことが分かった.
(2)各トピック中の発言から名詞のみを抽出し,Word2Vecによってベクトル化した後,クラスタリングを行なう.最大カテゴリー中の名詞を,トピックを表すキーワードとして抽出した.
(3)抽出したトピック,キーワードそして発言者間の関係をネットワーク図で図示することによって,チャット上の議論の進歩状況の可視化を図ることができた.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究においては次の四項目の実施を予定している.
(a)スレッド型の電子掲示板上の発言を対象として,学生間で自発的に疑問を解消することができたクラスとそうでなかったクラスの議論を分析し,その差異についての特徴を調べる.(b)(a)で考察された要因をもとに電子掲示板上での発言内容から,発言者の関係を自動的に抽出する機能の提案を行う.(c)(b)で考案した機能をもとに,学生間の発言を促進させる機能の考案を図る.(d)全発言の中から表出した疑問と意見を自動抽出し,どのクラスでも利用できるように知識化されたデータベースとして蓄積すると同時に,また教員の負担を軽減するため,教員が学生の状況を把握し,疑問に対して自動回答する機能を考案する.
上記の通り,昨年度まではスレッド型の電子掲示板を対象としていたが,この場合,一つのスレッド内では特定の話題を対象に議論を行うため,トピックの特定が容易である一方で,リアルタイム性にかける.そのため,発言することに躊躇する発言者も多く存在する.そこで,本年度は,スレッド型の電子掲示板ではなく,チャット上での発言を対象として(b)の発言者の関係を抽出する機能の提案を試みた.しかしながらチャット上での発言についてはリアルタイムに行なわれるため,トピックの切れ目を見つけ出す必要がある.そこで実際のチャット上でのログを対象として, トピックの切れ目を予測する手法の考案の試みた.現状,トピックの切れ目を予測する手法の精度(precision,recall)とも7割程度ではあるが,トピック,キーワードそして発言者間の関係をネットワーク図として図示することができ,電子掲示板だけでなくチャット上での発言の可視化が可能であることを示せた.トピックの切れ目を予測する手法は,本年度CL-CNNを用いたが,これについては次年度も改善を図っていく予定である.

Strategy for Future Research Activity

2019年度はスレッド型の電子掲示板上の発言を対象に(a)(d)について,2020年度はチャット上の発言を対象に(b)について実施してきた.そこで2021年度については,(c)について実施する.スレッド型の電子掲示板上での発言についても,チャット上での発言についても,これまでの研究の結果,トピック,キーワードそして発言者間の関係をネットワーク図として図示することができた.そのため参加者が形成するコミュニティの形態をネットワーク図から容易に把握することが可能となった.そこで,より発言を活発化(コミュニティを活性化)する機能の考案を図り,より学生の疑問の表出を促し,有用な情報の知識化を図った上で,議論の活発化を図る.ただし,スレッド型の電子掲示板上での発言およびチャット上での発言も「話し言葉」でなされるため,2019年度および2020年度においてはその解析にCharacter Level Convolutional Neural Network(CL-CNN)を利用したが,その精度については向上の余地がある.「話し言葉」をより高精度に解析可能な手法の導入することによって,より適切なトピック,キーワードそして発言者間の関係を表現したネットワーク図を作成することが可能となるため,その解析手法についても改善を試みる必要がある.

Causes of Carryover

次年度使用額が生じた理由としては,新型コロナウィルスの影響により,計画当初予定していた旅費が未使用となってしまったためである.
次年度については,議論の活性化機能を考案するため,デスクトップパソコンの購入およびオンライン学会での研究成果の発表のため費用を予定している.

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 講義データベースにおける議論の進捗状況の可視化2021

    • Author(s)
      加藤聡太郎,篠沢佳久
    • Organizer
      2021年電子情報通信学会総合大会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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