2023 Fiscal Year Annual Research Report
The Development of educational system using imitation learning agent which imitates learner's behavior
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19K12260
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
植野 雅之 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 准教授 (50300348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高見 友幸 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 教授 (50300314)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 模倣学習エージェント / 模倣学習 / XAI / 戦略の可視化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、人間の学習者の振る舞いを模倣する「模倣学習エージェント」を開発し、その教育的応用を探ることを目的としている。このエージェントは、将棋やリバーシといった論理的ボードゲームの戦術・戦略スキルを学習し、学習者の行動パターンを再現するものである。学習者の棋譜データを収集し、逆強化学習アルゴリズムを用いて模倣学習を行い、その学習者が持つ戦略を持ったエージェントとして振る舞わせることができる。当初の計画では戦略の可視化は含まれていなかったが、3年目以降にエージェントの判断を可視化するXAI技術の導入を思い付き、学習者が自分の戦術・戦略を可視化する機能を実装することができた。これにより、エージェントの行動理由を学習者が視覚的に理解できるようになり、教育効果をさらに高めることができたと考えている。 模倣学習エージェントは教育分野に新たな価値を創出し、教育システムの革新に寄与する可能性がある。従来の教育では、学習者が自己のスキルや戦略を客観的に評価する手段が限られていたが、模倣学習エージェントによって,学習者の行動を再現し、「鏡」として機能させることができるようになった。また、XAI技術により学習者が持つ戦略を可視化し、学習者自身で自分の戦術・戦略を見直すことが容易にできるようになり、学習効率を向上させることが期待される。本研究は、AI技術を学習者の持つ戦略や知識の可視化に用いた一事例であると捉えることができる。このような手法は、今後の教育システムの発展に重要な役割を果たすと期待される。
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