2023 Fiscal Year Research-status Report
ブロック操作からテキスト形式まで接続可能な国産技術ベースのプログラミング学習環境
Project/Area Number |
19K12281
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Research Institution | Otemon Gakuin University |
Principal Investigator |
中西 通雄 追手門学院大学, 経営学部, 教授 (30227847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越智 徹 大阪工業大学, 情報センター, 講師 (10352048)
井上 明 大阪工業大学, ロボティクス&デザイン工学部, 教授 (50331658)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | プログラミング入門 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、学習者がブロックプログラミングから入門してテキスト型のプログラミングへスムーズに移行できるようにし、さらにIoT(Internet of Things)の基礎まで一貫して学習できる学習環境を開発する。ブロックでもテキスト型プログラミングでもマイコンボードを制御でき、サーバコンピュータへのデータ送信もできるようにすることで、小・中学生から高校生程度まで学習過程に応じて幅広い層に利用できる学習環境を構築することが特徴である。 1・2年目には、IchigoJam側で取得したデータをもとに簡単な信号をサーバ側に送り、サーバ側で動作させる枠組みを構築したほか、「デジタル・ティンカリング教材YubiTus」を用いた実践の評価や調査活動を実施し、JavaScriptをベースとして初学者向けに機能を誓約したプログラミングで、IchigoLatte用のブロックプログラミング環境と連動できた。 3年目・4年目になっても、新型コロナウィルス感染症の拡大はおさまらずに、小中学生向けのプログラミング入門教室は実施することができなかった。「YubiTus」を用いた研究のほかに、新しい企画として、本研究の支援を得て、プログラミング初心者向け時計型ビジュアルプログラミングツールを開発し、プログラミング初心者の大学生を対象として試用も行った。そのほか、ロボットプロトプログラミング教室に支援者として参加するなども含めて、初等中等教育でのプログラミング教育の実施状況・課題などについて調査してきた。 5年目には、教材を国産にこだわることをやめて、少し範囲を広く取り扱うことに方針を転換し、プログラミングの学習に資するという原点に立ち戻ることにした。具体的には、ブロックを組み合わせてプログラムを作成する入門的学習から、テキストベースのプログラミングへの接続に重点を置いて進めてきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染の蔓延状況のためにプログラミング入門講座のイベントの開催ができなくなっており、研究期間を延長してきている。小中学生向けのイベントは実施できていないが、2021年度には、本研究の支援を得て、プログラミング初心者向け時計型ビジュアルプログラミングツールを開発し、プログラミング初心者の大学生を対象として試用も行った。また、2021年度末に micro:bitなども扱ってテキストプログラミングへの接続も検討することにして、昨年度はmicro:bitを用いたロボットについても調査をすすめた。また、今年度は、ブロックを組み合わせたプログラミングからテキスト型のプログラミングへの移行過程の部分についての研究を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
申請時の予定では、テキストプログラミング環境の開発の一部として、ブロックプログラミングの画面を拡張してJavaScriptでのコーディングをできるようにし、さらにJavaScriptでコードを修正したときにそれをブロック表示に反映する計画であったが、必要性が低いと判断してとりやめることとした。IoT学習環境の開発については、IchigoLatteをインターネットに接続して、計測したセンサデータをサーバに送り、サーバ側でそれを受け取り、可視化処理などをできるようにしたので、当初の機能要件は充足できたと考える。 2021年度あたりから半導体不足による電子基盤の入手が心配な状況もあり、教材は国産だけにこだわることをやめて少し範囲を広くして取り扱うこととし、プログラミング入門の学習に資することを第一にするようにしている。具体的には、独自の教材の開発も進めつつ、micro:bitを用いたロボットの動作をプログラムする教材も作成してきたので、ブロックによるプログラミングからテキストによるプログラミングへの接続を、実践的に進めてきた。最終年度の今年は、地域の教育委員会との連携の話もあり、プログラミング初学者に対して何をどういう手順で教えるか、micro:bitなどの活用やブロックプログラミングからテキストプログラミングへの移行過程も含めて、研究成果を実践に移していく予定である。
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Causes of Carryover |
「新型コロナウイルス感染症の影響に伴う科研費(基金分)の補助事業期間再延長」の制度に従って、次年度への繰り延べをするものです。旅費および消耗品の購入等を予定しています。
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