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2019 Fiscal Year Research-status Report

フォトリアルなCGキャラクタの動作への1/fゆらぎ適用による不気味の谷現象の緩和

Research Project

Project/Area Number 19K12283
Research InstitutionIbaraki University

Principal Investigator

山田 光宏  茨城大学, 理工学研究科(工学野), 准教授 (10272113)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywordsヒューマンアニメーション / 不気味の谷現象 / 1/fゆらぎ / CGキャラクタ / フォトリアル
Outline of Annual Research Achievements

【歩行に関する検討】フォトリアルなCGキャラクタを用いて製作した歩行のヒューマンアニメーションにおける1/fゆらぎの効果を、先行研究において実施した感性評価の本実験により得られたデータに基づき、心理的評価に関して学術的に検討した。得られたデータに対して、因子分析や有意差の検定の適用、効果量の算出を行い、1/fゆらぎを用いた場合と用いない場合を比較し、歩行における1/fゆらぎの効果を検討した。その結果、1/fゆらぎを用いることにより、より人間らしい、より本物っぽい、より機械的でないものとなる効果があったといえ、1/fゆらぎの適用手法の妥当性を確認した。
【多様な動作に関する検討】商業映画に比較的近い多様な動作を含む短編ヒューマンアニメーションの再生プログラムの製作を進めた。また1/fゆらぎの効果に関して検討する本実験のための、予備実験による、1/fゆらぎの適用手法とヒューマンアニメーションの製作手法に関する検討を行った。CGキャラクタの体の回転角に1/fゆらぎを適用することとし、元の動作データに含まれるゆらぎが比較的小さい走行シーンについて検討した。予備実験の結果、1/fゆらぎを用いることにより、より本物っぽい,より機械的でない、より人間らしいものとなる傾向があり、1/fゆらぎの適用手法が妥当であると考えられた。
【1/fゆらぎ適用ソフトウェアツールの製作】動作データのフォーマットとして標準的に用いられているFBX(Filmbox)形式を用いて、動作データを入力すると1/fゆらぎを適用した動作データを出力するという、1/fゆらぎ適用ソフトウェアツールを製作中であり、CGキャラクタの体の回転角への1/fゆらぎの適用機能を実装した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

下記に研究実施計画に挙げた項目ごとに評価を述べるが、当初の計画以上に進展している項目と、やや遅れている項目があり、それらを総合して「おおむね順調に進展している」と判断する。
【歩行に関する検討】フォトリアルなCGキャラクタを用いて製作した歩行のヒューマンアニメーションにおける1/fゆらぎの効果を、先行研究により得られたデータに基づき、心理的評価に関して学術的に検討した。この点は、おおむね順調に進展した。しかしながら、不気味の谷現象の発生の確認については、やや遅れている状況である。その確認に用いる、フォトリアルなCGキャラクタと漫画的なCGキャラクタ、また、それぞれによる歩行のCGアニメーションの準備は行ったが、それらを比較検討するための感性評価の本実験は完了しておらず、2020年度以降に実施する必要がある。
【多様な動作に関する検討】商業映画に比較的近い多様な動作を含む短編ヒューマンアニメーションの製作を、歩行に関する検討で用いたフォトリアルなCGキャラクタと、公開されているデータなどを用いて進めた。また次項目のソフトウェアツールを用いて、短編ヒューマンアニメーションの走行シーンにおける、CGキャラクタの体の回転角への1/fゆらぎ適用の効果に関して予備実験を実施し検討した。この予備実験は2020年度に進める予定のものであり、当初の計画以上に進展している。
【1/fゆらぎ適用ソフトウェアツールの製作】FBX形式の動作データを入力すると1/fゆらぎを適用した動作データを出力するという、1/fゆらぎ適用ソフトウェアツールを製作中であり、CGキャラクタの体の回転角への1/fゆらぎの適用機能を実装した。この項目は2021年度に進める予定のものであり、当初の計画以上に進展している。

Strategy for Future Research Activity

○2020・2021年度共通 【コロナ対応について】本研究は、研究室内で最適なものに統一され制御された研究機材を用いて、被験者によるアニメーションの感性評価実験を実施する必要がある。その実験には、比較的少人数の被験者による予備実験と、比較的多数の被験者による本実験がある。しかしながらコロナ対応のため、2020年4月時点においては、それらが実施できない状況である。このため今後、コロナ対応を十分に行ったうえで段階的に、実施可能な範囲で予備実験と本実験を進める方針である。
〇2020年度 【多様な動作に関する検討】予備実験として、適切なCGアニメーションの設定に関する検討を主に実施する。1/fゆらぎの適用先となる動的変数として、体の回転角や、体の重心座標など、走行などの動作ごとに適切な動的変数を検討する。何らかの振幅を有する動的変数の場合は、その適切な振幅についても検討する。 【1/fゆらぎ適用ソフトウェアツールの製作】FBX形式の動作データを入力すると1/fゆらぎを適用した動作データを出力するという、1/fゆらぎ適用ソフトウェアツールの製作を、前年度に引き続き進める。
〇2021年度 【多様な動作に関する検討】本実験として、1/fゆらぎを用いた場合と用いない場合を比較し、商業映画に比較的近い多様な動作を含む短編ヒューマンアニメーションにおける1/fゆらぎの効果の検討を主に実施する。 【1/fゆらぎ適用ソフトウェアツールの製作】1/fゆらぎ適用ソフトウェアツールの製作を、前年度に引き続き進め、完成させる。 【不気味の谷現象の発生の確認】製作したフォトリアルなCGキャラクタによるヒューマンアニメーションにおける不気味の谷現象の発生の確認を、漫画的なCGキャラクタによるものと比較検討する感性評価の本実験を実施することで行う。

  • Research Products

    (2 results)

All 2019

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 1/fゆらぎを用いたヒューマンアニメーションの製作2019

    • Author(s)
      須賀 茉由子, 小佐野 瑞基, 渡邉 晃丈, シャズワン カリリスワイド, 山田光宏
    • Organizer
      第21回日本感性工学会大会, 12B2-04
  • [Presentation] 1/fゆらぎを用いたヒューマンアニメーションの感性評価2019

    • Author(s)
      小佐野瑞基, 須賀茉由子, シャズワンカリリスワイド, 渡邉晃丈, 山田光宏
    • Organizer
      第21回日本感性工学会大会, 12B2-05

URL: 

Published: 2021-01-27  

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