2021 Fiscal Year Research-status Report
災害多発時代に備えた河口生態系のレジリエンスの評価
Project/Area Number |
19K12423
|
Research Institution | Hiroshima Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡 浩平 広島工業大学, 環境学部, 准教授 (80573253)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | レジリエンス / 震災復興 / 攪乱 / 生態系 / グリーンインフラ |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、干潟、砂浜、塩性湿地を対象に、モニタリングを継続することができた。干潟の調査では、アマモ類、希少種や転石環境に着目して、分布や生息環境を解析することで、底生動物の生息適地の評価を行うことができた。砂浜の調査では、津波被災地のモニタリングを継続し、震災から10年以上が経過した植生の再生状況を評価することができた。また、津波被災地では外来植物の繁茂が確認されたことから、外来植物が在来の海浜植物に与える影響について、植生調査および光などの環境調査を実施して、侵略性などを評価することができた。また、瀬戸内海沿岸では分布の少ないケカモノハシを対象にして、分布状況を継続して調査することで、その変化状況を捉えることができた。塩性湿地では、個体ベースの詳細な分布状況を記録することができた。また満潮時の動植物の動態を把握するために、水中ドローンを導入し、満潮時の調査を試行的に実施することができた。 日本緑化工学会の大会において、研究集会「緑地の生態的レジリエンスとグリーンインフラ」を企画者として開催することができた。また、同研究集会は、日本緑化工学会誌の47巻3号に特集として掲載することができた。また、同学会誌の47巻2号において、「東日本大震災10 年―海岸林の復興とその先へ―」の特集記事を掲載することができた。また、今年度までの調査・解析結果に関しては、原著論文として2件投稿することができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス蔓延の影響をうけて、予定通りに野外調査を実施することができず、データの取得・解析などに遅れが生じている。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は、今年度に取得予定であったデータの一部を取得した後に、これらのデータの解析に専念することで、原著論文として投稿する予定である。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの蔓延により予定していた調査が実施できなかった。次年度は、状況をみながら臨機応変に調査を計画し、残りのデータを取得予定である。
|
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Book] 景観生態学2022
Author(s)
日本景観生態学会
Total Pages
272
Publisher
共立出版
ISBN
978-4-320-05834-7
-