2021 Fiscal Year Annual Research Report
Pure research of amidino urea resin that adsorbs rare elements using thermal energy
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19K12431
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
田中 里美 東京電機大学, 工学部, 講師 (20453798)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 希少元素 / 重金属 / アミジノ尿素 / 金属錯体 |
Outline of Annual Research Achievements |
希少元素の回収は種々の研究がなされているが、大型の施設利用または高価な材料、試薬調整の能力が必要となっており、その使用範囲は限定されている。熱エネルギーを用いた温度コントロールのみで希少元素の回収および脱離できる材料が確立されれば、小規模な工場でも希少元素が回収可能となり工学的に有意義なものになる。これは自動車の軽油に含まれる金属イオンを自動車内部で走行中に金属回収ができ、PM2.5の削減にも期待できる。本研究では、温度コントロールによる希少元素の回収に向け、置換アミジノ尿素および置換シアノグアニジンがもつ立体異性体の熱特性を明らかにすることを目的としている。 初年度では、金属回収を可能としているアミジノ尿素樹脂に置換基を装飾し、立体異性体の出現を目指した。導入置換基種により、立体異性体の出現は左右され、メチル基などの立体障害の小さい置換基より、イソプロピル基などの立体障害が比較的大きい置換基でその存在が確認された。次年度では、立体異性体の出現に適した触媒の選出し、温度条件によっても左右したことから、温度条件を振り置換シアノグアニジンの立体異性体の生成条件を確立させた。最終年度では、置換シアノグアニジンの立体異性体からアミジノ尿素を合成し、金属との錯形成反応、熱特性を測定した。立体異性体のアミジノ尿素は、金属との錯形成が見られなかったことから、異性体間で金属との錯形成反応が異なり、温度コントロールによる金属の回収の可能性が示唆された。しかし、現在得られている立体異性体のアミジノ尿素は、不安定でその維持が難しいことから、使用環境の検討が必要となった。
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