2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K12434
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
杉本 賢二 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (70596858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 祐樹 東京都市大学, 建築都市デザイン学部, 准教授 (60600054)
奥岡 桂次郎 岐阜大学, 社会システム経営学環, 准教授 (90714436)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 建物面積 / 夜間光 / SAR |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,人工衛星による観測データを用いて建物面積の空間分布を推計するモデルの構築を目的としている.2022年度は,前年度までに関東地方を対象として算出した推計式を海外の都市に適用して,モデルの精度検証を行った.当初はオープンストリートマップ等のweb地図を基にした建物分布を用いる予定であったが,高さ情報のある建物データの整備状況や精度に課題があると考え,地域を限定して衛星画像から作成された3D建物データを使用することにした.対象とした都市は,インドネシアのジャカルタ中心地である.同地区において推計式を適用した結果,推計値と実測値との平均誤差は約40%の過大推計になるとの結果が得られた.特に,ショッピングモールや高層マンション,ホテルが立地する地区では過小に推計されており,これらの誤差と地域特性は日本の場合と同様であった. また,日本では複数年度の建物GISデータが利用可能になったことから,建て替えや滅失,新築といった建物動態と,衛星観測データとの比較を行った.建物動態は,前後の年次において建物形状が変化していないかを判定した.大阪市を対象とした比較により,建物面積は大阪駅やなんば駅などの中心部で増加しており,同時に減少量も大きいことから,建物の新陳代謝が活発に行われていることが明らかになった.一方で,特に夜間光の値は建物変動ほどは変動しておらず,これはコロナ感染症による社会経済活動の停滞も影響していると推測できる.加えて,2021年度に実施した結果を踏まえると,夜間光のみでは建物分布を推計することは困難であり,SARも組み合わせることが重要であると考えられる.
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Research Products
(3 results)