2022 Fiscal Year Annual Research Report
再エネ大量導入によるプロシューマ行動の創発に関する総合的研究
Project/Area Number |
19K12444
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
尾形 清一 京都大学, エネルギー科学研究科, 准教授 (60622991)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
手塚 哲央 京都大学, エネルギー科学研究科, 名誉教授 (60163896)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | プロシューマ |
Outline of Annual Research Achievements |
感染症対策などの影響を受けたが、太陽光発電パネル設置しているプロシューマの節電行動の特性やエネルギー消費や環境意識、社会関係資本の形成などについてのデータ収集等を実施した。また、文献調査等からも、欧米諸国では再生可能エネルギー(RE)大量導入によりREプロシューマ(RE-Prosumers)も増加している.このようなREプロシューマの行動特性を分析し,再エネ大量導入やカーボンニュートラル制度(CN)に与える可能性を明にした。事例調査では、農業エリアでのプロシューマも多く確認された。このため、農業者の再生可能エネルギー利用のケース分析なども実施した。例えば 営農太陽光発電(Agrivolatics)という食料とPV電力の生産の両立する技術スキームがあるが、近年,都市部で消費者が「食料とRE電力」を併産することの意識も確認されている.これも一種のプルシューマといえる。また、これまで夜間電力を利用していた「自然冷媒ヒートポンプ給湯機」の運用では、次の日の天候を予測して、電力系統から買電を控えて、翌日の昼間の太陽光発電余剰電力を活用し経済最適化した給湯が、自動的に行われている。これによって、太陽光を活用することで燃料費を削減した給湯が可能になる。さらに、気象予想の精密化やDX活用が進むことで、気象状況に伴う電力需給の変動に的確に対応し、需給バランスを制御することが従来よりも効率化される。これによって、再エネ利用・デマンドレスポンス、蓄電池・EVなどの活用範囲もさらに増加する。今後、エネルギープロシューマが、日々の天候や気温などの自然条件の変化に興味を移し、太陽光発電などの再生可能エネルギーを賢く使いこなすというプロシューマならではの行動を生み出すこともCN制度などに影響を与える可能性がある。
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Research Products
(3 results)