2019 Fiscal Year Research-status Report
健康維持増進と知的生産活動向上に寄与する室内空気環境の解明
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19K12455
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中山 誠健 千葉大学, 予防医学センター, 特任准教授 (30620819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高谷 一成 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所, 作業環境研究グループ, 任期付研究員 (20804298)
戸高 恵美子 千葉大学, 予防医学センター, 教授 (30334212)
中岡 宏子 千葉大学, 予防医学センター, 准教授 (60588648)
森 千里 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (90174375)
鈴木 規道 千葉大学, 予防医学センター, 特任准教授 (90724849)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 住環境 / 室内空気質 / 健康影響 / 木質由来 / 印象評価 / 因子構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
軽量鉄骨造のTVOC配慮型実験住宅と木造の在来構法型実験住宅を活用し、短期・宿泊滞在中の化学物質濃度や温湿度などの空気環境をコントロール及び測定が可能な室内環境を構築を完了し、一般的な住空間を被験者に体感させながら、その空気環境と健康影響の関係を実証する実験を行った。 TVOC配慮型実験住宅と在来構法型実験住宅の各室内のTVOC濃度変化を測定した。測定はアクティブサンプリング法とし、VOC62物質、SVOC27物質、アルデヒド類15物質の測定結果からTVOC値を算出する。解析は千葉大学柏の葉キャンパスにある予防医学センターの空 気分析室で行い、GC/MS、LC/MSを使用し、測定及び解析は物理学の専門家に依頼した。空気環境の健康影響を検証するために、内装などの視覚的影響を統一するほか、調湿機能付空調機械で温湿度を一定にコントロールし、風動や埃、CO2濃度、光環境、騒音などのデータを測定した。 2棟の実験住宅において、以下の体感評価試験を実施した。①実験前のインフォームドコンセントと検温や血圧測定による体調の確認を実施。②シックハウス症候群やアレルギ ー、鼻炎などの疾患歴や生活環境、家族の健康状況、空気質に関する意識、木造住宅に対する先入観など、個人属性を問う質問紙調査を実施。③実験住宅に入室時の印象、滞在中の快適性や嗜好性に関する印象評価実験を実施。 結果、59名、236の有効データを得た。得られたデータ及び結果の一部を梗概にまとめ、日本建築学会の学術大会2020に投稿した(エントリー済み)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験環境の構築、被験者による体感評価試験の実施、データの収集において、順調に実施している。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、2019年度同様の実験系を遂行する。多変量解析の実施に向けて被験者及びデータ数をさらに増やす。また、研究成果の発表及び情報収集も継続して実施していく予定である。
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Causes of Carryover |
リアルタイム測定が可能なVOC測定器及び温湿度計の購入を2020年度に実施予定である。また、新型ウィルスの影響により計画していた海外視察が実施できなかった。今後の情勢次第で実施予定である。
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Research Products
(3 results)