2020 Fiscal Year Research-status Report
中国における情報手段の発達と環境政策への市民参加に関する研究
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19K12463
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Research Institution | Kobe City University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
櫻井 次郎 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (40362222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 秀樹 龍谷大学, 政策学部, 教授 (60360252)
知足 章宏 フェリス女学院大学, 国際交流学部, 准教授 (90525156)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 環境政策 / 環境法 / 市民参加 / 情報公開 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度はコロナ感染拡大のため中国での現地調査を実施できなかったため、主に文献資料の収集分析、およびオンライン会議システムを活用した情報収集を行った。オンライン会議については、2021年1月18日および1月25日に中国の環境NGOとの交流会を主催し、計6つの環境NGO関係者から活動報告がなされた。また、3月8日には第1回中日環境法政策オンライン研究会を主催し、北京大学法学院の汪勁教授から「中国環境法政策の最近の動向」と題する研究報告がなされ、西北大学法学院の王社坤教授は「中国の排汚許可制度改革」と題する研究報告がなされた。上記のオンライン会議のうち、環境NGOとの交流会は本研究における「(ウ)民間団体による情報発信と資金確保」に関する研究の一環であり、それぞれの環境NGOの活動内容および資金調達方法等に関する情報、さらに黄河流域保護における環境NGOの共同事業などについて情報収集がなされた。また、中日環境法政策オンライン研究会は「(ア)環境政策の立案過程」に関する研究の一環として実施され、中国における環境政策全般、および汚染排出許可制度の最新動向について貴重な情報を得ることができた。 文献資料収集の成果としては、地球環境問題の立案過程に関する考察の一部が「中国の地球温暖化対策の変遷と展望(龍谷大学社会科学研究所創設50周年記念講演会)」(社会科学研究年報、50号、1-17頁)として公表された。 また、越境大気汚染に関する政策立案過程の分析結果が、知足章宏・李秀澈「東アジアにおける越境大気汚染問題と環境政策の展望」(環境経済・政策研究、Vol.13,No.2,pp.75-79)として公表された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
特に2020年の夏に予定していた中国における現地調査をすべてキャンセルしなければならず、2021年になってからも現地調査の予定が立たず、やむをえずオンライン会議でその代替とした。オンライン会議を通して一定の情報収集には成功したが、限られた時間での会議にならざるを得ないため、今のところ十分な情報収集とはなっていない。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、現地調査のうちオンライン会議によって代替可能なものについてはオンライン会議を積極的に活用して情報収集を継続する。また、中国で出版された書籍等文献資料については、オンライン購入システムを活用して幅広く収集する。年度後半に海外渡航が可能になれば、これまでのオンライン会議等によって得られた知見をもとに十分な準備をしたうえで現地調査を実施する。また、得られた情報をもとに研究会、学会などにおける研究成果の口頭発表、および論文等として学術雑誌での公表を進める。
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Causes of Carryover |
昨年度の計画段階では中国への現地調査を予定していたが、コロナ禍ですべての調査予定がキャンセルされたため。
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