2023 Fiscal Year Annual Research Report
A study on global value chains driven by Chinese lead-firms
Project/Area Number |
19K12470
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
日置 史郎 東北大学, 経済学研究科, 教授 (80312528)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 中国 / グローバルバリューチェーン / イノベーション / イノベーションシステム / 携帯電話 / 海外直接投資 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、新興国企業がリードファームとなる新興国型国際価値連鎖の実態を解明するために、中国の携帯電話製造企業がリードファームとなった国際価値連鎖を研究対象として、中国企業が、技術的イノベーション能力をどのように強化したか、技術能力を蓄積した中国企業が他の開発途上国への直接投資や取引関係を通じて、開発途上国の経済にどのような影響を与えるのかについて考察した。 課題申請時点では、新興国型国際価値連鎖のガバナンスの実態解明を目標の一つとしていたが、そのために必要な現地調査がコロナ禍のために実施できなかったため、本研究課題の研究実績は、(1)国際価値連鎖のリードファームとなっている中国携帯電話製造企業のイノベーション成果促進がどのようになされたか、(2)中国の開発途上国むけ海外直接投資が現地経済の生産性に与える影響はどうであるか、の2点に集中することとなった。 第1の点については、2023年度に2本の学術論文を公表した。技術的イノベーション創出過程における学習や知識取得に注目し、先進国サプライヤーからの学習・知識取得と中国国内・他途上国顧客企業からの学習のような価値連鎖内部での学習・知識取得のほかに、国内の研究機関などからの学習・知識取得が、中国企業の技術的イノベーションの産出にどのように影響したのか、また先進国の半導体企業の知的財産権戦略のあり方が中国の携帯電話企業のイノベーション促進にどのように貢献したのかを明らかにした。 第2の点については、携帯電話産業のみのデータは入手できなかったので、中国政府が対外直接投資統計公報で公表している集計データ用いて、中国からの対外直接投資の受入と開発途上国の全要素生産性や就業者数にどのような関係があるかを計量的に検討した。その結果、有力な先行研究が報告しているような正の有意なインパクト必ずしも検出できないことを見出した。
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Research Products
(3 results)