2023 Fiscal Year Annual Research Report
In West Africa where generations are changing after democratization, what kind of 'change' do media and youth hope for ?
Project/Area Number |
19K12514
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Research Institution | Otani University |
Principal Investigator |
田中 正隆 大谷大学, 社会学部, 教授 (30398549)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アフリカ / ベナン / トーゴ / セネガル / 若者 / メディア / 民主化 / 世代 |
Outline of Annual Research Achievements |
1990年代に民主化をすすめたアフリカ諸国では、いま、旧体制からの体制転換や政治アクターの世代交代が起こっている。本研究では、民主化前後に生まれた二十~三十代の人々を「若者」とし、政権の世代交代にともなって、社会変革を求めて胎動する彼らの活動と今後の展望を明らかにする。 2020年からのコロナ危機による研究期間の延長をへて、2023年8月-9月にベナン、トーゴとセネガルでの現地調査を再開し、パンデミックをめぐる社会情勢の変化への世代ごとの見解や意識を調べた。ことに、三年次に計画していたセネガルにおいて、ローカルメディアの市民参加や利用、ローカル局を基点とした地域住民と若者の動向を、コロナや社会変動とむすびつけて調査できた。これらをふまえて、本年の報告では以下の成果が挙げられる。 ① 国際学会への参加、報告として、3年ぶりに対面式で開かれたECAS 9、2023、Cologne, Germany に参加、報告をした。会議は5月31日-6月3日、Session 07の分科会にて、“Where have the Grogneures gone ? : Online Politics from Below in the 21st century of Benin” と題して個人発表を行った。 ② 5月13日-14日開催の日本アフリカ学会第60回学術大会に参加、報告を行った。口頭報告では「ベナンにおける「不満の場」のゆくえ」と題して、5月14日の午前の会場にて行なった。 さらに、これまでの調査経験の蓄積と本研究でえられた現地情報をふまえて ③村津蘭著「ギニア湾の悪魔」書評論文を執筆し、学会誌「アフリカ研究」に寄稿した。近年の現地社会の変動とメディア環境、若者層の動向の側面から批判的に論じた本稿は、第105号掲載予定で印刷中である。
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