2022 Fiscal Year Research-status Report
インド人看護師の国際労働移動とインド国内の看護師需給の関係性に関する分析
Project/Area Number |
19K12542
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
小田 尚也 立命館大学, 政策科学部, 教授 (30436662)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | インド / 看護師 / 国際労働移動 / 短期出稼ぎ労働 / タミルナードゥ / マレーシア |
Outline of Annual Research Achievements |
マレーシアから帰国したタミルナード看護師へのアンケート調査をベースに、短期出稼ぎ労働が看護師の帰国後のパーセプションにいかなる影響を与えたかを検討した。インドからマレーシアへの看護師の労働移動は多くが3年以下の短期契約に基づくものである。 パーセプションを(1)economic and financial conditions, (2)social status in India, (3)nursing skills and knowledge, (4)communication skills, (5)language (English) proficiency, (6)patient care, and (7)self-confidence、に分類した場合、(1)と(2)を除く項目において6割から7割を超える看護師がポジティブな変化を感じていると回答した。一方、(1)と(2)においては4割程度の看護師が変化を感じないと報告している。労働移動の目的が経済的理由であるにも関わらず、経済的、社会的なプラスの変化を感じないのは、マレーシアへの労働移動が短期間であることが影響している。さらに2000年代以降のインドや世界的な環境の変化も看護師のパーセプションに影響していると考えられる。インドの急速な経済発展や大量の看護学校の設立、またグローバル化により海外に出かけることが簡単なものとなり、かつてのように看護師となり出稼ぎに出ることが一生一大のイベントではなくなりつつある。そのような状況下、holiday worker nursesの存在が出現していると推察する。つまり経済的目的を主として出稼ぎに行くのではなく、楽しさを求め渡航する若い看護師の出現である。この傾向はシンガポールで実施した調査でも確認できている。このような新しい傾向を発見したことは大きな成果であると言える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍により現地でのデータ収集が遅れているため。
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Strategy for Future Research Activity |
現地でのデータ収集を行うために現地調査をなるべく早い段階で実施し、得られたデータをもとに実証的な研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により予定していた現地調査が実施されなかったため。 次年度は現地でのデータ収集に関する調査を実施する。
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