2023 Fiscal Year Research-status Report
インド人看護師の国際労働移動とインド国内の看護師需給の関係性に関する分析
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19K12542
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
小田 尚也 立命館大学, 政策科学部, 教授 (30436662)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | インド / 看護師 / 国際労働移動 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は湾岸諸国への出稼ぎ労働から帰国したインド人看護師への調査を基に、労働移動パターンとキャリア形成について分析を行った。COVID-19のパンデミックは、看護師の需要を高め、先進国を中心に外国人看護師の採用が拡大した。研究では、外国人が長期ビザや市民権を取得することが難しい湾岸諸国から帰国したインド人看護師について考察した。どのような看護師が再び海外への出稼ぎ労働を希望し、またどのような移住の軌跡をたどっているのかを明らかにした。分析の結果、湾岸諸国から帰国した看護師は、インド国内の給与水準が外国に及ばないとしても、より高い給与とジョブ・セキュリティが保証されている限り、インドに永住する可能性が高いことが示された。看護師のキャリア形成パターンは複雑で多様であり、ライフサイクルが労働移動のパターンに重要な役割を果たすことが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インド国内での調査に遅れが生じ、分析に必要なデータを十分に準備することができなかったかったからである。
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Strategy for Future Research Activity |
データ収集は現在進行中であり、分析に要する十分なデータは2024年度の早い段階で得られるものと想定している。2024年度後半はそのデータを元に実証分析を行うとともに、現地を訪問して質的調査を実施し、研究の深化を図る。
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Causes of Carryover |
インドにおける現地調査の遅れにより支出額が予定より少なくなったため次年度使用額が生じた。2024年度において現地における調査を完了させ予算を使用する。
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