2023 Fiscal Year Annual Research Report
Systematic study of the production and the distribution of bronze GONGs in Southeast Asia -their soud and shape
Project/Area Number |
19K12544
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Research Institution | Chikushi Jogakuen University |
Principal Investigator |
田村 史子 筑紫女学園大学, 文学部, 研究員 (70320380)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ゴング / 東南アジアにおける楽器製造と流通 / ガムラン / 熱間鍛造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、銅合金製の楽器『ゴング』の製造法とその流通について、東南アジア全域の体系的な研究を目的とする。2023年度は、以下の三つの方法で研究を進め、成果を得た。1.本研究に関して多くの情報を含む写真フィルム、映像記録を整理し、データ化を進めた。それにより、本研究に関する重要な情報を更に取集できた。2.すでに情報を蓄積しているインドネシアの青銅製楽器のオーケストラ・ガムランに関して、日本国内とインドネシアにある複数の楽器セットの音高と音程構造の分析し、比較調査をさらに進めた。3.韓国で使用されている銅合金製『ゴング』類の製造と流通に関して現地調査を行い、東南アジアの島嶼部とミャンマーなどの一部で行われている製造法(熱間鍛造)と共通の特徴を持つことを確認した。 研究期間全体を通じて実施した研究の成果としては以下の2点があげられる。 1.筑紫女学園大学人間文化研究所モノグラシリーズ「東南アジの銅合金製楽器の製造と流通に関する体系的研究―その形と音(1)インドネシアにおける「熱間鍛造」技術による青銅製『ゴング』の製造と流通の状況」の発行。 2.「音響学」「金属工学」「海洋考古学」を専門とする研究協力者と『ゴング』に関して共同研究の実施。その内容は主として、①形状と周波数特性との関連性。②綿密な形状分析による、地域的関連性の実証。③成分解析による製造法の解明。④海中考古物としてゴングをとらえることによる歴史的解明、であり、その成果を2022年度の筑紫女学園大学「人間文化研究所年報」に掲載した。
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