2022 Fiscal Year Annual Research Report
A suggestion for classifying open garden activities in Japan as a community-based tourism resource --Based on the survey of organizers' awareness
Project/Area Number |
19K12554
|
Research Institution | Edogawa University |
Principal Investigator |
土屋 薫 江戸川大学, 社会学部, 教授 (60227428)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
崎本 武志 江戸川大学, 社会学部, 教授 (00468951)
林 香織 江戸川大学, メディアコミュニケーション学部, 准教授 (50458676)
下嶋 聖 東京農業大学, 地域環境科学部, 准教授 (60439883)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | マッチング / ホスピタリティ / 空間分布 / クラスタ(凝集性) / 持続可能性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、先進事例によって明らかにされた日本のオープンガーデンの類型を、主催者の意識と開催地の空間特性というデータに基づいて全国規模で実証し、理論モデルを完成させることにあった。 2016年現在の全国のオープンガーデン主催者120件を対象母集団とした調査を実施した結果、有効回答数は55(回収率45.8%)であった。その結果からは地域差は出ず、オープンガーデンの運営者全般に、庭づくりという趣味縁だけでなく地域へコミットする志向が現れていた。このことは、日本のオープンガーデンでは、地域や類型を超えて全般的に庭を通じた交流を目的に据えることができていることがわかった。ただし、新型コロナウィルスの影響を考慮に入れると、観光に馴染んだマインドを持っているところのオープンガーデンの方が達成目標の設定もオープンで再開しやすいと考えられる。つまり、オーナーや主催者には、庭を通じた情報共有のためのフラットなコミュニケーションというよりは、「来訪者をもてなす」交流の志向形成を促す必要があることが読み取れた。 そこで、一般的な住宅地の中で公開しているオープンガーデンと観光地の中に位置するオープンガーデンの代表を取り上げ、最寄り駅からの直線距離と他庭との近接距離から公開している庭の空間分布を分析した。その際、K関数法によるバターン分析の結果をグラフ化してみると、住宅地におけるオープンガーデンでは、庭同士の距離が2000m まではクラスタ(凝集)のパターンを示したが、2000m を超えるとランダムになることがわかった。一方、観光地におけるオープンガーデンでは、いずれの距離においてもクラスタ(凝集)のパターンを示していた。 今後は、交流の起点となる主催者の接客技術やマインドのみならず、既存の観光資源との連携・連動の形について具体的に検討していくことが、持続可能な基盤整備に望まれる。
|
Research Products
(6 results)