2019 Fiscal Year Research-status Report
ワーケーションを推進するための地域観光資源の活用に関する研究
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19K12555
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Research Institution | Jissen Women's University |
Principal Investigator |
松下 慶太 実践女子大学, 人間社会学部, 准教授 (80422913)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ワーケーション / 関係人口 / テレワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
ワーケーションについて聞き取りと参与観察を含む国内フィールドワーク(和歌山県白浜町、北海道東川町)を行った。 和歌山県白浜町については、和歌山県情報政策課、町長をはじめワーケーションを実施している企業の社員への聞き取り調査を行うことで、地域においてワーケーションをどのように位置づけているか、また観光産業との関連性などを把握することができた。北海道東川町についても東川スタイル課の職員、ワーケーション実施企業社員への聞き取り調査、東川スタイルのまちづくりとその中でワーケーションをどのように位置づけるか、などを把握することができた。これらのフィールドワークから「関係人口」を地域における観光業と企業におけるメリットとが重なる領域として新たに捉えることがワーケーションにおける経験をデザインするために重要になってくることが示された。
またワーケーションの構造化についても研究を進めた。日本のワーケーションにおいて推進するプレイヤーは、(1)(行政を含む)地域、(2)ワーケーションを導入する企業、(3)ワーカー個人、に区分される。企業においてワーケーションは大きく2つに分けられる。ひとつはその企業におけるBCPや有給休暇取得、健康経営など労務管理施策やチームビルディングや人材育成などHRD施策、新規事業開発合宿など組織内の活動として、もうひとつはワーケーションをその企業の新たな事業展開として、である。2020年度はこれらの相互関係について、より構造の精緻化を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年は予定していた国内フィールドワークを行うことができ、また同時に地域・企業・ワーカーの相互作用についての基礎的な分析を行うことができたため研究はおおむね順調に進んでいると言える。
2020年度以降は海外も含めて継続的にフィールドワークを行う予定であるが、天候や地域・企業の都合などによって必ずしも予定した時期に実施できない可能性もあるため柔軟に順序を入れ替えながら実施できるように調整していく。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は研究成果を徐々に学会発表・論文化していく予定であるがコロナウイルス感染症拡大のため発表を予定していた学会などが中止になるなど、フィールドワークだけではなく大幅に予定を変更せざるを得ない状況になっている。オンラインを活用しながら可能な限り研究を推進し、沈静化以降のスケジュール調整などを行う予定である。
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Causes of Carryover |
当初予定してた年度末でのフィールドワークがコロナウイルス拡大のためキャンセルになったので、2020年度に日程を調整して実施する予定である。
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Research Products
(1 results)