2020 Fiscal Year Research-status Report
伝統工芸を対象とした自然に基づく文化多様性と観光マネジメント
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19K12575
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| Research Institution | Kanazawa University |
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Principal Investigator |
丸谷 耕太 金沢大学, 人間科学系, 准教授 (50749356)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 伝統工芸 / 文化多様性 / 文化観光 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は石川県における伝統工芸を対象とし，地域資源の背景にある自然と文化の連環を伝える観光マネジメント方策の提示を目的とする。そのために，以下の３点に取り組む。１）文化多様性を決定する自然と文化の連環と産地特性の分析、２）生産者を主とする文化の発信者の認識、３）生産者と観光者の文化伝達の内容分析を通した現在の観光の評価。
令和２年度は前年度から引き続き，伝統工芸産地の特性と課題の抽出を行った。各産地においてインタビュー調査を実施する予定であったが，コロナ禍のため調査は一時中断となっている。その代替措置として，工芸に関する作家や職人に対して，観光への取組状況およびその課題についてアンケート調査を実施し，工芸における観光の実践に対する意識や課題を整理した。観光体験プログラムの造成，英語対応を含むコミュニケーション，観光者受入に職場の空間的な環境整備は共通する課題であることがわかった。結果の一部は国際雑誌において報告されている。
また調査の過程で，現在のコロナ禍において，Dxの導入など自然や文化に関する体験型観光の変容，あるいはその必要性が明らかになっている。オンラインで実施可能なプログラムについての可能性が広がる中で，工芸を題材にした観光に関して，実施されるプログラムの内容に加えてその手段についても分析をすすめることが重要となる。以上を踏まえながら観光における文化の伝達について検討を進める。令和３年度は生産者と観光者に対する意識調査により，観光における文化の伝達の実態を明らかにする計画となっている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍における移動の制限のため，インタビュー調査の進捗に遅れがでている。代替措置として次年度予定していた生産者の意識調査を前倒しに実施したものの，論文や学会発表としてまとめる作業までに至らなかった。
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| Strategy for Future Research Activity |
令和３年度は生産者と観光者に対する意識調査により，観光における文化の伝達の実態を明らかにする計画となっている。しかしコロナウイルスの感染拡大がとどまらず，各地で体験型の観光が制限を余儀なくされているため，観光者へのアンケート調査が難しくなっている。インターネット調査を導入するなど状況に対応しながら，観光の実態と関係者の意識の関係を把握する予定である。
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| Causes of Carryover |
国際会議や学会の全国大会が中止となり，その出張旅費の使用がなかった。その代替として国際雑誌への投稿を行った。次年度も移動に制限がかかることが予想されるが，研究発表の機会を増やすことで計画した内容を遂行する。
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