2021 Fiscal Year Research-status Report
地方都市におけるプレイスメイキングと交流型観光の連係手法に関する研究
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19K12578
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
永瀬 節治 和歌山大学, 観光学部, 准教授 (10593452)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 公共空間 / 水辺 / 社会実験 / 歴史的建造物 / 公民連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の一環として実施している実証実験については、2018年より継続している和歌山市駅付近の紀の川河川敷の芝生広場(紀の川第5緑地の一部)をプレイスメイキングの拠点として活用する社会実験を、2021年度は夏と秋の2回(7/25「シエキノカワで夕涼み」,10/24「夕暮れのシキノカワでピクニック。」)実施し、来場者アンケート調査等により滞在内容やニーズ、満足度等を把握した。今年度も感染症対策を講じながら集客要素を削減・縮小して実施したが、前年度と同様、開放的な水辺での滞在需要は高く、社会実験の内容への満足度も高い結果が得られるなど、貴重な知見を得ることができた。 また、本研究が対象とする都市空間資産のうち、民間所有の歴史的建造物である古民家の活用に関しても調査を実施した。歴史的市街地における取り組みの蓄積のある事例として、重伝建地区に選定された富田林寺内町(大阪府富田林市)および今井町(奈良県橿原市)における空き家活用(店舗利用等)の動向について、関係者や店舗経営者へのアンケート調査に基づき分析を行った。 「交流型観光との連係」という観点に関しては、和歌山市駅周辺エリアにおいて2016年に開始し、コロナ禍となった2020年まで開催してきた「市駅まちぐるみミュージアム」の実施内容や来場者動向等の推移について分析を行った(成果は2022年度の日本建築学会大会で発表予定)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度も新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、和歌山市内における実証実験として想定していた体験交流型プログラム(市駅まちぐるみミュージアム)が休止される等の状況が続いており、引き続きコロナ禍での研究のあり方について、対象事例や調査の枠組みについて模索しながら軌道修正を行なった。そのため当初の研究計画に基づく進捗状況としては遅れていると判断される。
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Strategy for Future Research Activity |
和歌山市内での実証調査については、感染症対策を講じた上で屋外の公共空間を活用する社会実験については実現していることから、引き続きこれらを対象にしたデータ収集を行う。あわせて、コロナ禍以前の国内の取り組みに関する事例調査や、都市空間資源を活用したプレイスメイキングに関連する施策や空間整備事業等の動向についても情報収集を続け、ウィズコロナ・ポストコロナを見据えたプレイスメイキングの実践手法について、近年の動向を踏まえた調査結果の総括を行う。
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Causes of Carryover |
今年度も新型コロナウイルスの影響により、予定していた実証実験が限定的なものになったため、調査協力者への謝金や関連経費等の予算にも繰越が生じた。また対象事例の現地調査についても、オンラインを活用した情報収集に変更したため、旅費の支出が削減された。引き続き新型コロナウイルスの感染状況をはじめとする社会環境を見極めながら、収集可能なデータや対象事例の現地での追加調査について検討し、適切な予算執行を行う。
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