2022 Fiscal Year Research-status Report
民泊の生活体験型観光の規模と運営に関する研究-イタリア アルベルゴデフーゾを基に
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19K12586
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
渡邉 康 日本大学, 生産工学部, 教授 (00613803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀井 靖子 日本大学, 生産工学部, 准教授 (50386083)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 集落再生 / 過疎地の再生 / 民泊 / アルベルゴ・ディフーゾ / 空家の改修 / 分散したホテル / 多くを呼ばない観光 / 自立分散 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究課題名「民泊の生活体験型観光の規模と運営に関する研究ーイタリア アルベルゴディフーゾを基に」として、イタリアのアルベルゴディフーゾという過疎対策の集落規模の民泊の研究として科研費の許可が下りた2019年に、イタリア北部の4箇所の研究対象地域に現地調査を行い、それまでの調査を合わせて論文とし、2022年7月に日本建築学会の投稿論文として投稿したが、2022年12月に再査読となり、2023年2月に修正して再査読論文として再投稿している。 2020年度から2022年度はコロナ禍により海外渡航が大学から止められており、その間は上記のようにこれまでの調査を論文としてまとめている。しかし、調査は限定的であり、研究費も来年度に繰り越せることがわかったため、2023年度に集中して調査を行うことが必要である。 そのような中で、日本でも過疎対策の集落規模の民泊の取り組みが増えてきたため、準備的に幾つかの地域の取り組みを訪れ、イタリアでのそれとの共通点と異なる点を検証している。訪れたのは、丹波篠山(兵庫県)、出雲(島根県)、伊賀(三重県)、佐原(千葉県)、小菅村(山梨県)のNIPPONIAと、矢掛町(岡山)のアルベルゴディフーゾジャパン、小値賀島(長崎県)、大津(滋賀県)の講 大津百町等である。 そのように、イタリアと日本とで民泊の調査を行い研究をまとめているうちに、どういったところが地域再生のポイントとなるのかが見えてきつつあり、さらに対象の精緻化を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでの調査分をまとめて論文投稿を行なっている。そうすることで、今後の調査の内容をより正確にできると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
日本建築学会の投稿論文としても重点を置いているところだが、施設の分散の状況と、そこでの旅行者の体験の内容が大きく関係していて、そこから多勢の観光客を安く呼ぶのではなく、少ないグループに滞在してもらい他にない体験をしてもらうことが地方再生の鍵になるとの仮説のもと、データを収集している。その集落の中の施設の分散状況や、そこでの旅行者の体験の内容は、現地調査を行わなければ確認できないことが多いため、2023年度は最後の機会と捉え調査を行いたいと計画している。
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Causes of Carryover |
研究課題名「民泊の生活体験型観光の規模と運営に関する研究ーイタリア アルベルゴディフーゾを基に」として、イタリアのアルベルゴディフーゾという過疎対策の集落規模の民泊の研究として科研費の許可が下りたが、2020年度から2022年度までコロナ禍により海外渡航が禁じられた為、現地調査の旅費とそれをまとめる為の人件費・謝金とその他の未使用額が生じた。 日本における集落規模の民泊も増え、いくつか訪れ、またこれまでの調査をまとめているが、改めて施設の分散の状況と、そこでの旅行者の体験の内容が大きく関係していて、そこから多勢の観光客を安く呼ぶのではなく、少ないグループに滞在してもらい他にない体験をしてもらうことが地方再生の鍵になるとの仮説を得た。そこから各集落の中の施設の分散状況や、そこでの旅行者の体験の内容は、現地調査を行わなければ確認できないことが多いため、2023年度は最後の機会と捉え現地調査を行うことを計画し、その旅費とそれをまとめる為の人件費・謝金とその他の支出をする。
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