2022 Fiscal Year Annual Research Report
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19K12600
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Research Institution | Hokuriku Gakuin Junior College |
Principal Investigator |
沢田 史子 北陸学院大学短期大学部, コミュニティ文化学科, 教授 (20456429)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 観光行動力 / 高齢者 / 客観的・主観的指標 / 観光意欲 |
Outline of Annual Research Achievements |
客観的・主観的指標として計測したデータに対し主成分分析を行い、4段階で観光行動力を導出した。被験者にその結果をフィードバックし、自身の観光行動力を把握することが、観光旅行の促進に寄与するかについて、以下の仮説を立てアンケート調査を行った。 (1)観光行動力導出前と比較して、導出後は観光動機が高まる (2)観光行動力導出前と比較して、導出後は旅行に対する不安が軽減される (3)観光行動力導出前と比較して、導出後は旅行への意欲が高まる 仮説1は、観光動機20項目のうち、「健康増進のため」という項目においてのみ統計的に有意な差が認められた。旅行に対する不安と旅行への意欲については、有意差は認められず、仮説2と3は支持されなかった。仮説は一部を除き支持されなかったが、自由記述のコメントからは,高齢者が自身の観光行動力を把握することが自信につながり、旅行意欲への高まりが確認された.さらに、本研究の被験者は比較的旅行に対する不安が低く、旅行意欲が高い人が多かったが、不安が高い人や旅行意欲が低い人を対象とした場合には、仮説が支持される可能性を示した。これらの結果は、健康に不安のある高齢者が自身の観光行動力を把握するによって、旅行に対する不安を軽減し、旅行への意欲が高まる可能性を示唆している。
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