2021 Fiscal Year Annual Research Report
Energy Window Muography for Fast Infrastructure Exploration
Project/Area Number |
19K12629
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
金 政浩 九州大学, 総合理工学研究院, 准教授 (80450310)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 宇宙線ミュオン / ミュオグラフィ / チェレンコフ検出器 / 宇宙線電子 / インフラ設備探査 |
Outline of Annual Research Achievements |
ミュオグラフィでは従来はその高い透過力を生かして、火山やピラミッドなど極めて大きい対象を透視することが目的であった。我々より小型な対象に目を向けて、透視することを目的としたエネルギーウインドウミュオグラフィ実測にむけ、小型な対象ではコントラストを悪化させる高エネルギーミュオンと、ノイズによって密度の計測下限値を著しく下げる宇宙線電子・陽電子を同時に除くことが可能な計測システムを考案した。 2年間のコロナの影響はあったものの、検出器を作成し稼働までこぎつけ、予備的なデータを実測することができた。 開発したシステムはチェレンコフ光が上記のデータを悪化させる両者のイベントのときのみ放出されるということを利用してイベント識別を行うチェレンコフ検出器とミュオグラフィ検出器を組み合わせたシステムである。 計測においてはミュオグラフィ検出器のデータとチェレンコフ光を別システムとしていることから、それらの同期が課題として残ったが、シミュレーションで予測した発光量による 不要なイベントの除去にある程度成功しており、今後計測システムの合併などによって実現可能であることが示せた。 これらの成果は、2021年に実施された国際会議IWoRID(ベルギー/ミュオグラフィ分野の研究者が多く集う会議)にてオンラインで報告済みである。
|