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2020 Fiscal Year Research-status Report

海洋環境情報の簡易取得システムの構築とその公共空間への応用

Research Project

Project/Area Number 19K12662
Research InstitutionSapporo City University

Principal Investigator

石田 勝也  札幌市立大学, デザイン学部, 講師 (80588468)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords環境情報 / メディアアート / 極限環境
Outline of Annual Research Achievements

本研究はこのような環境変化を安価なワンボードマイコンを使用し、本研究者が行ってきた地上及び高高度環境でのデータ取得を海洋環境まで広げ、これまで以上に広い自然環境の詳細なデータを取得し、札幌市中心部の公共空間において、環境の変化をサウンドアンドビジュアル化することで、新しい都市の風景を構築する研究となるものである。
その上で、2020年度は極限環境下で稼働するデータロガーの構築を行い、そのデータを元にビジュアライズしたメディアアート作品の展示を行った。
札幌国際芸術祭の事業の一環として、札幌市の除雪・排雪をテーマにした展覧会「Extreme Data Logger」を札幌文化芸術交流センター SCARTSにて行った。ここでは、寒冷地においてより正確な自然現象の変化を取得し、その情報をいかにして除雪・排雪といった都市のインフラ機能とつなげていくのか、アートの側面からアプローチを行った。そのためにまずは極限環境下において動作が可能なデータロガーの制作を目指した。既存にあるマイコンボードArduinoが極限環境下でどのような動作をするか、ドライアイスを挿入した実験装置を自作し、観察するシステムを制作した。実験中は装置に挿入されたロガーの状況を確認できるよう、360℃カメラを挿入し、YoutubeLiveで配信する実験も行った。また、札幌市が近年除雪車に取り付けているGPS情報を用いて、冬季間に出動した除雪車の軌跡をビジュアライズする作品の展示も行った。さらに昨年度も行った雪堆積場のタイプラプス作品も展示した。前年度は札幌市西区福井の雪堆積場の一か所だったが、今回は福井の堆積場に加え、豊平区月寒にある堆積場のタイムラプスも同時に取得し、展示を行った。https://siaflab.jp/wic2021/

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2020年度は新型コロナの影響により、新規の研究を進め難く、これまで行ってきた極寒環境下でのデータロギングをより精度を上げる方向で進めてきた。特に、ワンボードマイコンの低温環境下での動作状況を確認するため、マイナス20℃になる環境下になる装置を自作した。併せて、その状況を360℃カメラにて配信するシステムも構築し、極寒環境下でのマイコンの動作状況をいつでもモニタリング可能とした。さらに、既存の環境取得用の高性能データロガーとの比較を行った。
現状、極限環境下での動作確認という点で水中での防水性能を確保するための方策を様々な素材を用いて実験している。その上で、本年は淡水での水中実験を試みるところまで進めている。

Strategy for Future Research Activity

本年度はこれまで進めてきたデータロガーを実際の水中環境下で動作する実験を行う。現在このデータロガーを水中環境下で、水温、水圧、深度、照度、映像などの情報を取得可能なものとして制作している。本研究では、既存にある高額なデータロガーを使用しない。これは、様々な環境の変化を取得するということを行う際に、より多くの人々が本研究の成果を使用可能にするという目的のためである。そのため、ArduinoやRaspberry Piのようなカスタマイズ可能なワンボードマイコンを使用する。また、制作したデータ取得用のプログラムも合わせて公開する。本年は制作したマイコンを水中環境下、特に水深200m以上の深度へ降ろし、そのデータを採取することを目指している。
はじめに、淡水環境下での実験を行う。本年6月に北海道千歳市にある支笏湖を初回の実験地として、準備を進めている。支笏湖では、データロガーを封入したペイロードを水深200mまで下ろす。その際に、降下中の様子をロガー本体に装着されたカメラで撮影する。また、ペイロードの降下状況をモニタリングをするため、水中ドローンを用いてペイロード自身の動作、状況の撮影を行う。その上で、制作されたデータロガーの作動状況を確認し、水中という環境下でのデータ取得がどこまでDIY技術を利用したテクノロジーで可能かを検証する。
取得したデータは自身の制作するメディアアート作品のサウンドやビジュアルに使用し、一般市民に対して水中環境の状態をよりわかりやすく提示する予定である。

Causes of Carryover

新型コロナの影響のため、データロガーの制作及びその実験の進行が難しかった。その上で、本年度は実験の根幹である水中実験に取り組む。現在データロガーを挿入したペイロードの制作を進めており、予定では6月には淡水環境下での水中環境取得実験を行う予定である。その上で取得したデータは、アート作品のデータ素材として使用する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2020

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 積雪寒冷地の環境情報としての「氷柱」のデザイン2020

    • Author(s)
      石田勝也
    • Organizer
      日本建築学会北海道支部

URL: 

Published: 2021-12-27  

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