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2021 Fiscal Year Research-status Report

海洋環境情報の簡易取得システムの構築とその公共空間への応用

Research Project

Project/Area Number 19K12662
Research InstitutionSapporo City University

Principal Investigator

石田 勝也  札幌市立大学, デザイン学部, 講師 (80588468)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywordsメディアアート / 環境情報 / 深水域 / アートエンジニアリング
Outline of Annual Research Achievements

2021年度は淡水の深水域における環境情報の取り組みを行った。特に深海と呼ばれる200メートルを超える深水域の環境情報を自作のロガーを使用して取得することを目指した。
実験場所は北海道千歳市にある支笏湖を選定した。その理由として、支笏湖は国内でも有数の深さを有する湖であり、特に最深部は深海と呼ばれる200メートルの深さを優に越す300メートル以上の深さがある。また、海洋環境と違い、海流のような大きな流動現象がないため、基礎的調査のための初回実験において、最適な場所と判断した。
実験では、環境情報の取得に3つの方策を試みた。一つは水中ドローンによる深水域の映像取得、2つ目はArduinoを使用した自作ロガーによる環境情報の取得、3つ目はより深度域の圧力に耐えうるロガーである。これらを支笏湖湖底に沈める実験を計3回行った。実験では、深度、水温、水圧、照度のデータを取得するため、ロガー、ドローンをそれぞれ目的の深度まで沈めた。沈める方策として、深度の深いロガーには釣り用の電動リールを用い、もう一つのロガーは一般的なリールを用いた。実験前、ロガーを沈める時点に問題意識がなかったが、実際に沈めてみると湖にも流動があり、かなりロガーが流されてしまうことがわかった。また水圧に対する処理が不十分な点もあり、ロガー内に浸水現象が起きるなど、初回の実験は多くの課題があることが判明した。その後2回の実験では、ロガーの水圧対策、沈降時の流動問題などの対策を行い、本年度においては水深198メートルの環境情報の取得と水深80メートルの湖底の映像の記録を達成した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

浸水域における自作ロガーの制作は概ね順調に進んでいること、環境データの取得において目標だった200メートル近辺の情報が得られたことは昨年度計画していた到達点に達することができたと考える。一方で、沈降時にロガーが流される現象や、ロガーの精度の向上、さらなる深度の環境データの取得など課題は多い。特に北海道の環境は冬季に同様の実験を行うことが難しいため、限られた期間に実験を遂行せねばならず、機器の開発、実験の実施期間に余裕がない研究の進行であった。

Strategy for Future Research Activity

今後は、淡水の湖という環境だけではなく、より過酷な海洋の情報の取得に取り組むことが今後の研究と考えている。そのためにも、ロガーの精度の向上、深度をさらに下げた深水域の情報の取得、ロガーの回収、海流等の流動現象への対策、取り組むべき課題がある。その上でも、昨年度3回しか取り組めなかった実験の回数を増やし、信頼度の高めた情報取得の方策の開発を進めていく。

Causes of Carryover

実験に使用したロガーの改善を行うため、実験の延長をする

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Published: 2022-12-28  

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