2021 Fiscal Year Annual Research Report
心身機能の活性化「トレーニングアート」の開発と実践研究
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19K12667
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Research Institution | Meisei University |
Principal Investigator |
吉岡 聖美 明星大学, デザイン学部, 教授 (80620682)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 顔じゃんけん / 口腔顔面運動 / リハビリテーション / インタラクティブ / 嚥下機能 / 認知機能 / 高齢者 / 笑顔 |
Outline of Annual Research Achievements |
心身機能の活性化「トレーニングアート」プログラムとして,身体機能および認知機能に働きかける「顔じゃんけん」プログラムを開発した。嚥下機能のリハビリテーションと思考トレーニングとを同時に実行することができる2課題遂行プログラムである。また,「顔じゃんけん」プログラムを実践するための練習用プログラムを開発した。 「顔じゃんけん」プログラムのプロトタイプを制作し,大学生を実験協力者として,プログラムを実施した際の心理的効果について調査した。実験では,プログラムの前後における POMS短縮版およびTDMS-STによる心理評価を行った。その結果,「顔じゃんけん」プログラムを実施することによって,POMS短縮版における「緊張・不安」「抑うつ・落ち込み」「疲労」に関わる気分が有意に改善することが示された。また,TDMS-STにおいては,「活性度」「快適度」「覚醒度」が有意に大きくなり,イキイキして活力が湧き,快適でポジティブ,活発な気分になる心理的効果を確認した。加えて,笑顔に対する同調的反応による気分の改善を裏付ける結果が得られた。高齢者の介護予防のための支援プログラムとして,嚥下機能および認知機能のリハビリテーションを実行する「顔じゃんけん」プログラムの効果が期待できる。 COVID-19感染拡大防止策により2022年度に実施できなかった医療機関・施設,地域活動での実践・評価については,本研究を基課題とした研究計画最終年度前年度の応募研究課題として採択を受けた「2022年度科研費:基盤(C)「高齢者のフレイル改善『アクティブアート』プログラムの研究」における研究計画と併せて,COVID-19感染状況を注視しながら実施する。
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