2020 Fiscal Year Research-status Report
Development on a design system for bicycle and pedestrian path using virtual environment
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19K12675
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Research Institution | Oita National College of Technology |
Principal Investigator |
田中 孝典 大分工業高等専門学校, 都市・環境工学科, 教授 (10450149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳安 達士 福岡工業大学, 情報工学部, 教授 (50435492)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 自転車歩行者道 / 歩行者 / 危険感知 |
Outline of Annual Research Achievements |
大分市内における県道の歩道(幅員5.6 m)上に,設置したビデオカメラの横を自転車が走行する際に撮影した映像を3次元に加工するとともに,同映像を基にコンピュータグラフィックスで再現したVR映像を制作した.被験者57名にHMD(VIVE htc)を介して3次元化した動画映像とVR映像を視聴させることにより,歩行者の走行自転車とのすれ違いを疑似体験する実験環境を構築した. 次に,歩行者が走行自転車とすれ違う条件を変化させて,歩行者(被験者)が危険を感知するデータ1500件を収集し,ロジスティック回帰分析を用いて実験の動画映像とVR映像について危険を感知する予測モデルの比較・検討を行った. 得られた結果は以下のとおりである。(1)被験者が視聴した実験の動画映像およびVR映像の測定結果から自転車の走行速度が速く,すれ違う間隔が小さいほど危険を感知する割合は高くなる傾向がみられた.(2)実験の動画映像およびVR映像の実験結果を用いて変数選択法の変数減少法によるロジスティック回帰分析を実施した結果,論理性および説明力の観点から危険感知の予測モデルの適合性は良好であった.(3)VR映像による危険感知の予測モデルは,実験の動画映像のそれに比べて的中率および尤度比が高く,VR映 像による実験値を用いて歩行者の危険感知を予測できることが示唆された.(4)すれ違う状況が前方,後方の危険感知の確率は,すれ違う条件(自転車の走行速度,すれ違う間隔)が同じであれば,後方からすれ違う場合が高い値を示した.(5)VR映像による予測式から走行自転車と前方ですれ違う場合には,すれ違う間隔が1.4m以上,後方からの場合には,すれ違う間隔が1.7m以上であれば,危険を感知する歩行者は少ないことが示された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
一昨年度に購入予定であったソフト(Unreal Engineを搭載し、簡単かつ短時間で動画の背景を制作することが可能)が企業買収により日本国内での販売が中止となっていたために動画の背景制作に時間を要したが、昨年度に同ソフトを購入できた.
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度、動画の背景制作に必要なソフトを購入することができた.今後は,歩道上に街路樹など多種の環境要素を組み合わせることが可能なVRソフトウェアを用いたVR映像を制作し,様々な環境要素下における歩行者と走行自転車のすれ違いを再現するシミュレーションシステムを構築するとともに幅広い年齢層の被験者を対象とした多くの危険感知の測定データを収集する予定である.
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Causes of Carryover |
コロナ禍により出張、打ち合わせ、学会への発表・参加等が出来なかった.
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Research Products
(1 results)