2021 Fiscal Year Annual Research Report
人間の照明認識モデルに基づいた採光と調和する快適な人工照明デザインに関する研究
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19K12679
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
石田 泰一郎 京都大学, 工学研究科, 教授 (90232305)
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2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 採光 / 照明 / 調和感 / 光環境 / 色光 / 照明デザイン / 視覚認識 / 光の空間分布 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は自然採光が存在する空間において採光と人工光が調和した光環境（採光調和照明）をデザインするための方法の開発を目指すものである。
2019年度の研究では，模型空間の壁面に設けた窓からの採光と天井面の人工照明を組み合わせた室の光を被験者が観察し，快適な光の分布を求める実験を実施した。その結果，快適な光の分布形状は，窓側の壁面，天井面，室奥の壁面のそれぞれが拡散照明であると想定したときに室内に形成される照度分布の和でよく回帰できることを明らかにした。
2020年度の研究では，模型空間の窓の条件及び天井照明の条件を増やすことによって，より一般的な室内の採光と人工照明を想定した実験を実施した。その結果，３つの照度分布の和で快適な光分布を記述できるとするモデルは，この実験環境においても適用できることがわかった。
2021年度には採光と人工光が調和するための照明の色の条件について基礎的な研究を実施した。実験では異なる色温度の光源によって形成される室内表面の色度分布が，空間の視覚的印象評価に与える影響を調べた。実験は室内空間模型を用いて，模型天井の奥側と中央に照明を設置した。照明の色温度条件は2800K，3500K，4500K，6500K，12000Kであり，奥側照明と中央照明それぞれ5 通りの色温度条件の組み合わせで25条件を設定した。視覚的印象の評価項目は，明るさ，暖かさ，広さ，快適性，活動性の５項目を採用した。実験の結果，6500Kを含む照明の組み合わせ条件で室空間は明るく評価された。照明光の色温度は暖かさの評価に明確な影響を与えて，低色温度の照明光は暖かい評価を与えた。また，3500K，4500Kを含む照明条件で快適な評価が得られた。明るさ感については壁面の色度分布が上下で逆転すると，同じ色温度の組み合わせであっても印象評価は異なったものになることが示唆された。
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