2019 Fiscal Year Research-status Report
Evaluation of Aesthetic Aspects of Graphic Design Using NIRS
Project/Area Number |
19K12689
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
永盛 祐介 東京都市大学, メディア情報学部, 准教授 (70553931)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | グラフィックデザイン / 審美性 / 脳血流計測 / アイトラッカー / NIRS |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者はこれまで,人間の創造的活動であるデザイン活動を,脳血流の酸素化ヘモグロビン濃度変化量など生理的な側面から検討してきた。それらに対し本研究は,デザイナの感覚を糸口として,脳血流計測によってデザイン成果物の審美的側面の評価を行うこと,あるいは行うことが可能かを検討することが目的である。グラフィックデザインを題材とし,「良い・美しいデザイン」と「悪い・美しくないデザイン」のモックアップを一定時間被験者に呈示し,その際の脳血流を近赤外線分光法(NIRS),注視点をアイトラッカーによって取得する。 それによって,グラフィックデザインの美しさを脳血流の面から定量評価が可能か否か,デザイナと非デザイナの間にデザインに対する反応に差があるのか無いのかを網羅的に検討したい。また,アイトラッカーによって得られる注視点と,脳血流データの変化の相関を検討することによって,デザインのカギとなる箇所に注視した際の脳血流変化を検討し,デザインの良し悪しに対する反応をより精緻に検出可能かを見極めたい。 将来的な展望としては,本研究で得られたグラフィックデザイン評価方法によって,製品や環境のデザインも評価可能かどうかを探りたい。 2019年度は前期にTobii Pro Nanoの導入,後期に使用法の習熟など,3年間の研究期間の準備期間と計画していた。機器のセットアップや予備実験を行い,概ね使用法に習熟し,計画通り今後の実験に向けての準備が整ったといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度は前期にTobii Pro Nanoの導入,後期に使用法の習熟など,3年間の研究機関の準備期間と計画していた。機器のセットアップや予備実験を行い,申請者および研究室メンバーともに使用法に習熟し,おおむね計画通り今後の実験に向けての準備が整ったといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究はヒトを対象としている。2020年度以降は新型コロナウイルス感染症対策のため,年度初めから被験者実験を行えない状況である。今後も流行の波が予測され,その合間を縫っての実験を確実に行う必要がある。研究室メンバーなどと協力し,より効率的に実験を行っていきたいと考える。
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Causes of Carryover |
機器の価格が若干ではあるが,安価に導入できたためである。この差額については統計用ソフトウェアなどに充当し,より充実した研究を実現したい。
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