2020 Fiscal Year Annual Research Report
免疫細胞を含む三次元培養皮膚モデルの構築と皮膚感作性試験法の開発
Project/Area Number |
19K12802
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
赤木 隆美 大阪大学, 生命機能研究科, 特任准教授(常勤) (00527236)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 組織工学 / 三次元生体組織 / 皮膚モデル / 動物実験代替法 / 交互積層 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、細胞表面に細胞外マトリックス(ECM)からなるナノ薄膜を形成することで三次元組織体が構築可能な細胞積層(LbL)技術を用いて、血管、リンパ管、免疫細胞などの付属器を含む真皮層・表皮層からなる三次元培養皮膚モデル(LbL-3D Skin)を構築する。得られた皮膚モデルを用いて、動物実験代替システムとしての医薬品・化粧品・化成品の安全性、有効性評価に対する基盤技術を確立する。。令和元年度においては、血管網含有LbL-3D Skinの構造と機能について評価を行った。令和2年度においては、繊維芽細胞(NHDF)からなる真皮層を構築する際に、免疫細胞であるマスト細胞と共培養を行うことで、真皮層にマスト細胞を含有するLbL-3D Skinが構築し、刺激応答性を検討した。マスト細胞含有LbL-3D Skinとして、フィブロネクチンとゼラチン(FN-G)で交互積層したNHDF(1×10^6 cells)とマスト細胞(2×10^4 cells)を混合し、真皮層を構築した。その上にヒト正常ケラチノサイト(KC)を播種し、気液界面にさらすことで、KCを分化誘導させ、表皮層の形成を行った。7日間分化誘導後、マスト細胞の脱顆粒を誘導することが知られているCompound 48/80(50, 250 ug/mL)をマスト細胞含有LbL-3D Skinに添加し、6時間培養後の培地を回収した。回収した培地中のヒスタミン量をHPLCにより定量し、皮膚モデル全体に含まれるヒスタミン量から脱顆粒の割合を算出した。マスト細胞含有LbL-3D Skinを用いた脱顆粒試験の結果、Compound 48/80に応じた濃度依存的な脱顆粒が認められ、LbL-3D Skinの真皮層に導入したマスト細胞が脱顆粒惹起物質に反応し、アレルギー反応によってヒスタミンを産生することが明らかとなった。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] 三次元培養皮膚モデルLbL-3D Skinを用いた皮膚刺激性試験代替法のバリデーション研究2020
Author(s)
赤木隆美, 村上将登, 宮崎裕美,田口浩之, 池田英史, 加藤雅一, 山田知美, Mura Simona, Couvreur Patrick, 足利 太可雄, 小島 肇, 明石 満
Organizer
第33回日本動物実験代替法学会(Web開催)