2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of cerebral infarction image diagnosis support method by new X-ray CT image reconstruction method in emergency medicine
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19K12830
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
原 秀剛 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (80381424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村石 浩 北里大学, 医療衛生学部, 准教授 (00365181)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 脳梗塞 / X線CT / 逐次近似画像再構成法 / 被ばく線量 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、急性期脳梗塞を対象疾患として、そのX線CTにおける早期検出を目的としている。近年、新たに開発された逐次近似画像再構成法を適用した画像ノイズ低減等から疾患部のコントラスト改善と被ばく線量低減を図る。本年度に関しては、昨年度に開発した脳梗塞模擬ファントムを使用した撮影条件の検討から、逐次近似画像再構成法のパラメータの最適化を行った。また、X線エネルギー(管電圧)に着目し、低いエネルギーの使用を試みた。結果、Full IR(FIRST Brain LCD:頭部用、低コントラスト検出用の再構成法)において、通常使用するFBP法に比較して、約1.2倍のCNR値を示した。低いエネルギーの検討では、通常X線CTで使用される120kVに比較して、80、100kV程度の低い管電圧の適用でCNRの上昇を認め、400mA以上で約1.6倍となった。さらに、被ばく線量の評価として、FOMによる検討を行った。FOMは、患者の被ばく線量ごとの画質改善の程度を測定する指標として、その値が高いほどイメージング条件が効率的となる。結果、FBP法に比較してFUll IRは、種々撮影条件下において約4.6倍から15.8倍と効率的となった。 また、頭部の被曝線量評価を正確にまた実臨床に近づけた状態で行うための線量測定用ファントムの開発を行った。本ファントムは、頭部の形状と密度を模擬したリアルな人体ファントムであり、その中央部と外側部4箇所に電離箱線量計を挿入するための孔を有する。本年度は、設計や開発が遅延し、測定を行うことができなかったため、来年度にCT実験を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度に開発した脳梗塞模擬ファントム(頭部内に配置した脳梗塞部の形状をリアルに再現)によるX線CT実験において、異なる種類のCT装置(他大学や研究所)での実験がコロナ禍の影響により未実施であり、撮像パラメータの検討が不十分である。また、本年度に開発した頭部線量測定用ファントムに関しても、コロナ禍の影響により設計・開発が遅延し、CT装置による線量測定実験が未実施であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度に実施できなかった外部施設のX線CT装置による脳梗塞ファントム実験を行い、逐次近似画像再構成法のパラメータの検討と急性期脳梗塞をX線CT装置で早期に検出するための最適化を行う。また、この最適化した被ばく線量の評価を行うために、本年度に開発した頭部線量測定用ファントムによる線量測定を計画している。
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Causes of Carryover |
発表を予定していた国際会議が新型コロナウィルス感染拡大に伴い、中止され出張をキャンセルしたため。次年度に国際会議出張旅費として使用予定。
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Research Products
(4 results)