2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K12850
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
成廣 直正 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (20508965)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒尾 信一 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (40212609)
福見 敦 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (40426656)
三村 浩朗 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (50824033)
五反田 龍宏 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (60711447)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | CT装置 / 超音波装置 / 超音波CT装置 / 画像処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
CT装置による検査はエックス線を用いているため,必ず被ばくが伴う.また,超音波診断装置は1方向からの断面画像であるため,空気や骨等がある場合,その影響により,実際に存在しない虚像であるアーチファクトが発生する.本研究は,それら2つの技術および核医学検査で用いられている画像再構成技術を集結し,融合させたエックス線を用いない超音波CT装置の技術開発を目的とする. 本年度は以下の研究を行った. 1.ファントム(模型)の検討:新技術の概念を検証するため,エックス線CT装置および超音波装置で画像が取得できるファントムを検討し購入した.放射線の関係学会に伴って行われた機器展示により,超音波装置を取り扱う各メーカから情報収集を行い,エックス線CT装置および超音波装置で画像が取得できる最適なファントム2種類を購入した. 2.360度4方向からの超音波画像取得の予備実験:現在保有しているプローブのサイズに合ったファントムを考案した.ファントムの中心に空気層と骨を想定としたテフロン材を挿入し,4方向からの画像を取得した.超音波画像のアーチファクトは,直交する4方向からの画像を取得することで低減可能となった.複数の方向からの画像を取得することにより,超音波CT装置の技術開発の可能性が示唆された.本件を第119回日本医学物理学会学術大会(横浜:2020.4.9-12)にて発表する予定であったが,新型コロナ感染症の拡大により,WEB開催(5.15-6.5)となった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度検討したファントムについては順調に進み,CT撮影,MRI撮影,超音波撮影が可能な3Dファントムを購入した.また,来年度の予備実験として,現在保有しているプローブに合うファントムを用いて4方向からの画像を取得し,その結果,超音波CT装置の技術開発の可能性が示唆された. 2019年度European Congress of Radiology(ECR)2020 (2020.3.10-15)に参加し,情報収集の予定であったが,新型コロナ感染症の拡大により中止となり,2020年度へ延期することとなった.
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Strategy for Future Research Activity |
直交する4方向からの画像を取得することで,超音波画像のアーチファクトは,低減可能となることが予備実験で明らかになり,今後はアーチファクト低減の定量的評価を検討する.更にDICOM画像より,画像再構成処理を行い,合成および3D画像を作成する予定である. 現在の研究体制を維持し,関連する研究者・技術者達と連絡を取りながら,必要に応じて連携の拡大・強化に努めながら研究を進めて行きたい.
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Causes of Carryover |
初年度に予定していた旅費が,新型コロナウイルス感染拡大の影響で研究分担者を含めた5名分(キャンセル料以外)未使用となりました. 令和2年度(2020年度)は研究効率向上のため,携帯型汎用超音波装置の購入予定です.また,研究成果を学会等(必要経費:参加登録料,旅費等)で報告する予定です. 令和3年度(2021年度)は研究結果の最終報告を学会(必要経費:参加登録料,旅費等),論文(必要経費:校正費,投稿費等)等で発表する予定です.
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