2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of Universal Drug Packages which contribute appropriate Medical Care
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19K12904
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Research Institution | Yokohama College of Pharmacy |
Principal Investigator |
定本 清美 横浜薬科大学, 薬学部, 教授 (00297673)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 易開封 / 落下防止 / 高齢者 / CRSF |
Outline of Annual Research Achievements |
1.医薬品包装の工夫による服薬支援の工夫について、特に易開封性と落下防止機能を備えたブリスター包装について検討した。高齢者が服用する頻度が高い骨粗しょう症に用いられる既存のブリスター包装においては、片手での押し出しにくさ、また押し出し時に錠剤が落下してしまうといった問題点があった。そこでまず、易開封性と落下防止機能を備えたブリスター包装の試作品を作成していただき、それらを用いて実際に既存のブリスター包装と開封性につて比較検討した。開発した試作品においては官能試験において、片手で錠剤を押し出すことが可能であることが確認できた。また、使用法についても高齢者が混乱することなく施行することができた。さらに、落下防止の視点からは、両手で押す場合に床に落下する問題点があったが、片手で押すことができることと、一時的に錠剤を保持する機能があることから、余裕をもってもう片方の手で錠剤を受けることができた。これらの検討で確認できた事項より、新たなブリスター包装の実現性が示唆された。
2.OTC包装の外箱における、CRSF (Child Resistance Senior Friendly)包装について、企業を共同で試作品を作成し、小児を対象に国際基準の下にCRSF試験を行った。対象年齢の小児においては、3種類の試作品においてCR機能が確認された。そのことから、同じOTC包装の試作品を用いて、高齢者の使用性についても検討した。小児が使えなかった包装であるが70代、80代の高齢者はほぼ問題なく使用できることが確認できた。試作品の中から、実現可能なものを検討して抽出することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に予定していた易開封性と落下防止機能を備えたブリスター包装について検討を志向することができ、かつ実際の実現性を確認できた。 また、OTC包装におけるCRSF包装の開発という観点から、企業と共同で試作品を作成してその検討ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
試験法の検討のために購入予定であった機器(引脹圧縮試験機)がモデルチェンジのため初年度購入ができなかった。今後は購入して機器を用いて、各分野において官能試験とともにさらに数量データ的な検討を行う。 また、PTP包装において、CR機能を付加できるかどうかについて、素材、デザイン的検討や官能試験を行っていく。
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Causes of Carryover |
購入を予定していた機器のモデルチェンジがあり、次年度に購入することにしたため。
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