2022 Fiscal Year Annual Research Report
On Pa-Auk Buddhist Meditation Lineage in Myanmar
Project/Area Number |
19K12947
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川本 佳苗 東京大学, 東洋文化研究所, 特別研究員 (40781688)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ミャンマー / 上座部仏教 / 瞑想 / マインドフルネス / ヴィパッサナー / サマタ / パオ仏教瞑想 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年以来のコロナウィルス感染拡大状況および2021年にミャンマーで発生した軍事クーデターの二つの理由から現地調査が叶わず、日本国内を中心とする調査に変更せざるを得なかった。 本年度においては、日本国内で企画された仏教瞑想合宿を参与観察し、日本人参加者にインタビューを行なった。一つ目は4~5月の連休中に山梨県で実施された合宿であり、ミャンマー情勢の事情により指導者が来日できず、指導と法話はオンラインで行われた。二つ目は12月~1月の年末年始に千葉県で実施され、こちらには指導者が来日できたため対面指導が行なわれた。研究発表としては、11月に「アジア交流史研究会」にて東アジア史の研究者を対象に経過報告を概説した。 本研究の実施期間において上述した理由により調査範囲の変更が生じたが、成果の一つ目は、日本で収集した先行研究と2020年以前に渡航した時に収集した文献を整理したこととである。 二つ目は、調査対象を変更後、日本国内でパオ仏教瞑想を実践する日本人への調査を通じてミャンマーで生まれ育ったミャンマー人の仏教瞑想の実態とは異なる点を分析できたことである。上座部仏教の伝統が背景にない社会で生きてきた日本人にとって仏教との出会いはより人生を変革するような重要な意味をもつ。 実施期間の終了後に出版する論文には、日本人が経験した心理的・精神衛生的な影響に焦点を当てて執筆する。本研究の実施期間は今年度で終了するが、今後もミャンマーへの渡航が可能になり次第、現地参与観察と文献収集を行なう予定である。
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Research Products
(1 results)