2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K12953
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
堀田 和義 岡山理科大学, 基盤教育センター, 准教授 (90548687)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | シュラーヴァカ・アーチャーラ文献 / 不殺生戒 / ジャイナ教在家信者 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度も,昨年度に引き続き,不殺生に関するジャイナ教の見解をヒンドゥー教や仏教の不殺生戒と比較した. 具体的には,昨年度と同様,ヒンドゥー教の法経(ダルマ・スートラ)に見られる不殺生思想との比較を行ったほか,仏教に関しては,ネパールの仏教徒の手になる文献『ナーガラ・サルヴァスヴァ』の思想などの読解も進めた.これらの成果の一部は,次年度以降に訳注研究として発表を予定している. 他にも,より多角的な視点から光を当てるために,ヒンドゥー教のプラーナ文献,ジャイナ教の学説誌,建築論や聖者伝,俗語文法学の文献の読解を進めた. 2022年度の経過報告としては,以下のような論文の投稿を行った.「死後の世界と死者儀礼―Garudapuranasaroddhara和訳(2)―」(『仏教学セミナー』115号),「ジャイナ教の学説誌について―メールトゥンガ著『六哲学の確定』を中心に―」(『ジャイナ教研究』28号),「メールトゥンガの学説誌―Saddarsananirnaya和訳(1)―」(『ジャイナ教研究』28号),「『マヤマタ』第12章(2):和訳と註解―インド古典建築論書の構成と内容(7)―」(共著,『中央学術研究所紀要』51号),「シャンカラの世界征服―Sankaradigvijaya第3章訳注―」(『武蔵野大学人間学研究論集』12号),「プラークリット語を照らす光―Prakrtaprakasa和訳(1)―」(『仏教文化研究論集』23号)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度に予定していた作業に関してはおおむね予定通り進んでおり,その成果は,次年度以降に論文としての投稿を予定しているが,作業によっては,新型コロナウィルスの影響により,入館できない他大学図書館があることや研究会等が自粛されたことで,一部遅れている. ただし,一定の成果を上げることはできており,上記のような状況も改善されつつあるため,2023年度に遅れを取り戻すことができると考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度も,昨年度に引き続き,不殺生に関するジャイナ教の見解とインドの他宗教文献に見られる不殺生戒との比較作業を推進し,本研究課題のまとめを行う. また,これまでと同様,その成果を各種学会で発表し,論文としても積極的に投稿する予定である.
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Causes of Carryover |
前年度に引き続き,新型コロナウィルスの感染拡大の影響で,一部の学会や研究会が自粛され,国内外の図書館における調査も依然として困難な状況が続いていたため,旅費の執行が予定通りにできず,次年度使用額が生じた. 新型コロナウィルスの影響に関しては,かなり改善の兆しが見られ,各種学会や研究会の対面実施,大学図書館の学外者入館の緩和なども行われつつあるため,これらのための旅費を使用するほか,引き続きテキスト入力作業の人件費としての執行を行う予定である.
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Research Products
(6 results)