2021 Fiscal Year Research-status Report
Social Movements and Religion in Hong Kong: The Rise of Nationalism and the Role of Religion
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19K12956
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
伍 嘉誠 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (90808487)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | クリスチャンナショナリズム / 香港 / 社会活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年-2020年、香港で発生した抗議活動において、一部のキリスト教団はどのように反応していたのかについて、教団が発表した声明や文章を通して考察した。結果として、革新的なキリスト教コミュニティにおいて、ナショナリズム的な意識が生まれたことがわかった。また、こういったコミュニティがキリスト教の教えに基づいてナショナリズム意識を解釈し、正当化する動きも見られる。抗議活動をきっかけに、香港の一部のキリスト教とナショナリズムの間に、さらに化学反応が起こり、一種のクリスチャンナショナリズムが形成されていることが示唆される。具体的な業績は以下通りである。 1. Ng Ka Shing, “When Anti-Mainland Nationalism Meets Christianity in Hong Kong”. East Asian Society for the Scientific Study of Religion. Jeju National University, Online, 18 July 2021. 2. Ng, Ka Shing. 2022 “The Technology of Religion and Modern Localism in Hong Kong: Christianity in the Umbrella Movement and After” in Satoshi Abe, Lim Tai Wei (eds.) Modernization in Asia The Environment/Resources, Social Mobilization, and Traditional Landscapes Across Time and Space in Asia. Singapore: World Scientific Publishing Company. 67-112. 3. 真鍋祐子、伍嘉誠、司会:藤野陽平、2022「儀礼としての民衆デモ―韓国・香港・台湾の事例をめぐって―、『現代宗教2022』、29-60.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナの関係で香港での調査ができないものの、ネット上から教団が発表したドキュメント資料やオンライン記事を入手して分析することによって、キリスト教においてナショナリズムをめぐる言説の形成について分析することができた。ただし、香港でしか入手できない資料や、現地調査ができないために、現地での補足調査が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の8,9月に香港調査を行う予定である。現地調査が困難な場合、引き続きオンライン調査を進める。場合によっては、現地の調査協力者に一次資料を郵送するよう依頼する。
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Causes of Carryover |
現地調査が可能な場合、香港で補足調査を行う予定である。また、渡航可能な国で開催される国際学会に参加する予定である。
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