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2021 Fiscal Year Research-status Report

ヴォーリズの諸活動にみる音楽の諸相―日本の教養としての音楽文化を考える―

Research Project

Project/Area Number 19K12988
Research InstitutionOchanomizu University

Principal Investigator

齊藤 紀子  お茶の水女子大学, 基幹研究院, 研究員 (60769735)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
KeywordsW. M. ヴォーリズ / 音楽 / リベラル・アーツ / 教養 / O. ミーズナー
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、①ヴォーリズの様々な活動の記録資料における音楽の位置づけと演奏実践の具体事例、②国内外に向けて報告されたヴォーリズの活動と音楽実践、③アメリカでの学習・生活経験と来日後の日米の教育や文化をめぐる情報収集についての文献資料調査を並行して進めていくものである。しかし、コロナ禍で、米国で予定していた文献資料調査を2020年度以降実施できず、①・②・③を少しずつ進めてきた。滋賀県近江八幡市内では、11月に3日間、2月に2日間、文献史料調査を行った。コロナ禍に加え、時間の制約(ヴォーリズ記念館での調査は、事務局の都合で平日と重なる25日に半日程度まで)もあり、研究代表者自身の東京での教育・研究業務もあり、思うようには実施できなかった。
当初の予定通りの調査ができない代わりに、ヴォーリズが輸入・販売していた米国製ミーズナー・ピアノに関する調査を行っている。このピアノの考案者O. ミーズナーも会長を務めた米国音楽教育連盟(NAfME)での学会活動もいかし、日本国内でできる限りの情報を収集してきた。2021年度は、6月に米国音楽教育連盟(NAfME)の教育史研究グループ(SRIG)が開催したシンポジウムにオンラインで参加し、研究発表を行った。また、大正イマジュリィ学会に「W. M. ヴォーリズが日本の家庭向けに販売した学校教育用ミーズナー製ピアノ:米国と日本の広告比較から」を、お茶の水音楽研究会に「音楽の文脈からみるヴォーリズ建築:コロラド・カレッジでの学生生活に着目して」を投稿した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

本研究は、文献資料調査によって進めていくものである。2022年度も米国での調査を行えていない。近江八幡市内での調査も、コロナ禍に加えて訪問先の時間の制約があり、限られた日数で行ったため、網羅的な調査ができておらず、資料収集が難航している。そのため、昨年度にひき続き、①W. M. ヴォーリズの様々な活動の記録資料における音楽の位置づけと演奏実践の具体事例が、実数より少ない可能性がある。
一方、近江兄弟社の機関誌『湖畔の聲』は近江八幡市立図書館が一部のバックナンバーをオンライン公開するなど、居住地を離れずにアクセスできる資料もある。国内外のこうした資料を収集、分析する作業からも新たな気づきがある。一つ一つ検討しながら考察につなげていく。

Strategy for Future Research Activity

オンライン公開資料にアクセスできるIDを取得した米国の大学などを活用し、ひきつづき、米国の教育・研究機関にある文献資料を可能な限り収集していく。また、COVID-19の流行状況によって、夏季休業中にイェル大学、コロンビア大学、ブリン・マー大学、メリーランド大学をまわることを検討している。
公益財団法人の事務局の都合で平日と重なる25日に半日程度という時間の制約から順調に進めることのできていない滋賀県近江八幡市内での文献資料調査については、2022年2月末に訪問したヴォーリズ学園の保管資料を閲覧できることになり、日程の調整中である。
今後の進捗状況は、日本と米国での文献史料調査をどの程度実施できるかによって変わってくるが、所属する学会での研究発表や会員との情報交換を積極的に行い、研究内容を充実したものにしていく所存である。

Causes of Carryover

コロナ禍で、予定していた滋賀県近江八幡市内を中心とする関西圏、米国の大学での文献資料調査を延期したため。
滋賀県近江八幡市や米国イェル大学、コロンビア大学、ブリン・マー大学、メリーランド大学での文献資料調査を実施する際に、旅費や文献複写費として使用する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Journal Article] W. M. ヴォーリズが日本の家庭向けに販売した学校教育用ミーズナー製ピアノ:米国と日本の広告比較から2021

    • Author(s)
      齊藤紀子
    • Journal Title

      大正イマジュリィ

      Volume: 16 Pages: 34ー56

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Role of Literacy in Popularization of Music in Japan: Contribution of a Publishing House to the Diffusion of Pianos in the First Half of the 20th Century in the United States and Japan2021

    • Author(s)
      SAITO Noriko
    • Organizer
      Oxford Symposium on the History of Music Education
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2022-12-28  

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