2021 Fiscal Year Research-status Report
西洋哲学における「崇高」概念の変遷:古代から現代までの総合的調査
Project/Area Number |
19K12991
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
星野 太 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (80646208)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 崇高 / 美学 / 現代美術 / リオタール |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、おもに西洋の美学・芸術理論における「崇高」概念の理論的調査に注力した。具体的には、19世紀以後の絵画・写真・インスタレーションを対象とした言説を中心に据え、現代美術をはじめとする広範な文化現象において、この概念が果たしうる理論的可能性を探求した。
また、本研究課題のひとつの軸をなす「現代思想における崇高」についても、前年度までの研究成果を踏まえ、今年度も一定の成果を得ることができた。
なお、今年度は図書(1冊)、論文(1本)、国際学会発表(1回)をはじめ、これまでの研究成果を比較的まとまったかたちで発表することができた。そのことも特筆すべきである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度と同様、新型コロナウィルスの感染拡大の影響をうけて、当初予定していた海外での文献調査はすべて断念せざるをえなかった。他方、オンラインで実施された国際会議には予定通り参加することができ、国内におけるその他の調査も部分的に遂行することができた。そのため、全体としてはおおむね順調に研究を進めることができたと言える。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度にあたる2022年度においては、本研究課題を総括する著書や論文の刊行を第一の目標とする。すでに前年度までの研究成果をまとめる準備はできており、順調に行けば、これらを来年度中に成果として公表することは十分に可能である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの感染拡大により海外出張をキャンセルせざるをえなかったため、その分の次年度使用額が生じた。次年度使用分は旅費(国内出張および海外出張費)として使用する予定である。
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