2022 Fiscal Year Annual Research Report
パリ・オペラ座におけるバレエ伴奏者の職業化と楽器の変遷(1807-1939)
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19K12995
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Research Institution | Musashino Academia Musicae |
Principal Investigator |
阪田 玉藻 (永井玉藻) 武蔵野音楽大学, 音楽学部, 講師 (80836940)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | バレエ / 伴奏者 / フランス / パリ・オペラ座 / 19世紀 / 演奏者 / 音楽社会学 / 表象文化論 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初、本研究は2021年度で終了する予定だったが、コロナ禍での海外渡航が不可能になった関係で、1年の延長を申請した。したがって、研究最終年度となる2022年度となった。22年度に主として行った作業は、①単著の執筆作業と、②2022年11月に行われた日本音楽学会全国大会での口頭発表である。 ①に関して、申請時には、本研究は研究成果としての単著の執筆を予定していなかったが、2023年1月に『バレエ伴奏者の歴史 19世紀パリ・オペラ座と現代、舞台裏で働く人々』として、音楽之友社より上梓した。本成果に対しては、音楽学・舞踊学分野の研究者からの反応だけでなく、さまざまなジャンルの伴奏家、演奏家、舞踊・舞台評論家、また一般のバレエ愛好家らからの反響があり、2023年5月13日には、毎日新聞の書評欄にて、著者インタビューが行われた。なお、現在までに当該書籍は重版が決定している。一方、申請時に予定していた伴奏者のデータベース構築については、データ整理を進めながら随時作業進行中である。 ②に関して、22年度は福岡・西南学院大学にて11月26・27日に行われた日本音楽学会第73回全国大会での口頭発表を行った。この発表は、4年間の研究活動の総括であると同時に、今後の研究の方向性を示す一歩ともなった。発表はハイブリッド形式で行われ、対面・オンラインともに多くの参加者に恵まれた。 上記①②のほか、22年度には武蔵野音楽大学の研究紀要に論文を1本、慶應義塾大学三田哲学会の論集に論文を1本掲載した。また、研究主題に関連する内容のウェブメディアへの連載、ウェブ連載小説の時代考証担当も、継続して行った。
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