2021 Fiscal Year Research-status Report
高等教育における現代音楽史の教育モデルの構築――米・仏の実践例の比較検討から
Project/Area Number |
19K13025
|
Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
塚田 花恵 東京藝術大学, 大学院音楽研究科, 研究員 (60734192)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 音楽史教育 / 音楽史記述 / 20・21世紀音楽史 / 現代音楽 / ヴァナキュラー音楽 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はまず、前年度に実施した、バークホルダー、グラウト、パリスカ著『西洋音楽史 A History of Western Music』(W. W. Norton & Company刊)における20・21世紀音楽のレパートリー調査の結果を、研究ノートとしてまとめ、所属機関の研究紀要にて公表した。 次に、上記の追加調査として、クック、ポープル編『ケンブリッジ20世紀音楽史 The Cambridge History of Twentieth-Century Music』(Cambridge University Press刊)、及び、タラスキン著『オックスフォード西洋音楽史 Oxford History of Western Music』(Oxford University Press刊)における20・21世紀レパートリーを確認した。 さらに、近年の音楽史叙述に関する議論を整理すべく、上記の音楽史書における序文(N. Cook, A. Pople, "Introduction: trajectories of twentieth-century music"; R. Taruskin, "Introduction: The History of What?")、2014年の『Journal of Musicology』誌に掲載された現代音楽のカノンをめぐる論争(K. Berger, "The Ends of Music History, or, The Old Masters in the Supermarket of Cultures"; R. Taruskin, "Agents and Causes and Ends, Oh My"; K. Berger, "Karol Berger responds"; M. Gallope, "Michael Gallope responds"など)、ファルチャー編『The Oxford Handbook of the New Cultural History of Music』(Oxford University Press刊)所収の音楽史叙述に関する論考(L. Botstein, "The Eye of the Needle: Music as History after the Era of Recording"; M. P. Steinberg, "Afterward: Whose Culture? Whose History? Whose Music?")などの読解を進めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
投稿先からの査読コメントを受けて、研究ノートの改稿に時間を要したため、これまでの調査を総括することができなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度が最終年度となるため、これまでの調査結果を総合し、学会誌や所属機関の紀要等に公表する予定である。また、学会での研究発表や、あるいはシンポジウム等の開催など、議論を深化させる機会を作りたい。
|
Causes of Carryover |
投稿先からの査読コメントを受けて、研究ノートの改稿に時間を要したため、これまでの調査を総括することができなかった。 次年度は研究発表や論文投稿を行う予定であり、繰り越した額はそのための補完調査に使用する予定である。
|
Research Products
(1 results)