2023 Fiscal Year Research-status Report
Religion and Science: With a Focus on Atomic Bomb History and Postwar Nagasaki
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19K13043
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
中尾 麻伊香 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 准教授 (10749724)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 長崎 / 慰霊 / ABCC / 被爆者調査 / 信仰 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は本研究課題について、広島で可能な範囲での調査を進めるとともに、長崎に複数回出張して調査を進めた。具体的には以下のように研究を進めた。 ・長崎県立長崎図書館郷土資料センターおよび長崎立図書館で、新聞をはじめとした逐次刊行物の調査を行い、長崎における原爆被害と復興の語られ方、原爆症と医学調査、死者と宗教関連行事などに関する記事を収集し、分析した。資料調査と並行して、被爆遺構や遺品がどのように残されているか、長崎の各所を見学・調査した。また、遺品を残す活動をされてきた方々への聞き取り調査を行った。 ・被爆者調査については、広島、長崎、東京で、資料調査と、被爆者調査に関わってきた方々への聞き取り調査を行った。 8月から9月にかけては欧州に出張し、ドイツで研究発表を行い、ポーランドで調査を行った。訪問先と用務は以下に記すとおりである。 ・フランクフルトのヨハン・ウォルフガング・ゲーテ大学で開催された第16回ICHSEA(東アジア科学史国際会議)に出席した。ABCCと長崎の被爆者調査に関する研究について報告し、本研究課題についてのフィールバックを得るとともに、参加者との研究交流を行った。 ・ポーランドのニエポカラノフ修道院、聖マクシミリアン・コルベ博物館を訪問し、コルベをはじめ長崎と関わりのあるキリスト教布教者の足跡について調査した。また、長崎に来訪した教皇ヨハネ・パウロ2世の生家博物館を訪問し、ヨハネ・パウロ2世の布教活動について知見を深めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画と変更している部分もあるが、順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、研究成果をまとめることに注力する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で繰り越した出張費用が余ったため、次年度使用額が生じた。使用計画としては、次年度の出張費用にあてるが、残額が生じた場合は研究成果の公開のために使用する。
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