2020 Fiscal Year Research-status Report
日本とアメリカにおける昔話の絵本化に関する比較研究
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19K13121
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Research Institution | Kyoto Kacho University |
Principal Investigator |
柿本 真代 京都華頂大学, 現代家政学部現代家政学科, 准教授 (40759081)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 昔話 / 翻訳 / 絵本 / ジェンダー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、日本における昔話の伝承や絵本が英米の絵本やアニメーションの流入によってどのように変容し、今日に至ったのかという歴史的経緯を解明することを目的に、児童文学や昔話などの個々の作品が、どのように翻訳・絵本化され、また評価されてきたのかを検討する。 2020年度は、当初の計画ではワシントン、ニューヨーク等において昔話絵本に関する現地調査を行う予定であった。しかし海外渡航が難しくなったため、日本で『日本児童文学』『国民教育』『キネマ旬報』など複数の雑誌の言説を分析することで、図書館員、教育者や映画関係者など、様々な立場からの評価とその変遷を明らかにするという計画を立てた。 しかし、さらなる感染拡大の影響により、国立国会図書館や他大学図書館への立ち入りが難しくなり、雑誌のバックナンバーの閲覧も実施が困難な状況になった。一部の雑誌については目録を入手し、雑誌記事を特定した上で複写物の取り寄せを依頼した。また、古書店等に入手可能な資料については収集を行った。 今年度は調査内容を大幅に変更し、近年の昔話絵本に出版状況や、ジェンダー表象について、調査可能な近隣の公共図書館において調査を行った。また、当初計画にはなかったが学生を対象に質問紙調査を行い、昔話と絵本についての意識調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度は、基礎的資料の収集のためにアメリカでの調査を行う予定であったが、新型コロナウイルスの影響により海外調査を実施することができず、国内の調査についても国会図書館や他大学の図書館などにおける調査が困難になったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は国立映画アーカイブ図書館や東映太秦映画村・映画図書室、松竹大谷図書館等で映画公開時の資料に関する調査を行うとともに、今年度収集が難しかった1940~1980年代の雑誌の調査を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大および緊急事態宣言等により、海外・国内ともに調査出張が行えなかったことによる。残額については、資料の購入ならびに国内調査のための費用にあてる予定である。
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Research Products
(2 results)