2021 Fiscal Year Research-status Report
定型表現からみた医療系談話の特徴-専門日本語教育への応用に向けて-
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19K13235
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
永井 涼子 山口大学, 国際総合科学部, 准教授 (10598759)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 談話分析 / 日本語教育 / 医療談話 / 定型性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、場面や状況がある程度固定されている医療系談話を対象に、談話の持つ定型表現について明らかにする。その上で談話における定型表現とは何かについて考察を行い、専門日本語教育に応用する形について検討することである。 本研究は3年間で、①病院における受付会話(音声データ)、②病院における患者と看護師の会話(音声データ)、③臨床心理士によるカウンセリングの会話(音声データおよび録画データ)について定型表現について分析および考察を行うものである。 最終年度である本年度は、特に③カウンセリングの会話についての研究成果を学会発表および学会誌投稿にて公開すべく、研究活動を行った。 具体的には、カウンセリング時において相談者が話す談話に着目し、ナラティブ分析の観点を用いて、分析および考察を進めた。その結果について、竹園日本語研究会および日本語教育方法研究会において発表を行うべく、準備を行った。また、学会誌(日本語教育)への投稿を目指して、特にナラティブ研究に関する先行研究等の文献調査を行った。 また、本研究のまとめとして、職業談話における定型表現について学術的提案を行うため、第二言語習得等の分野で取り上げられている「定式表現」に着目し、定式表現に関する研究論文や書籍に目を通して、研究成果公開のための準備を進めた。 年度後半に研究代表者の体調不良により、研究活動が滞り、実際の学会発表および投稿については延長した次年度へと持ち越しとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
年度前半は予定通り、学会発表および学会誌投稿の準備を進めることができた。しかし年度後半から研究代表者の体調不良・入院等により研究活動が滞り、研究成果公開に至ることができなかった。 しかし、学会発表および学会誌投稿のための準備として、さまざまな文献調査は行えており、分析・考察も進められていることから、進捗状況としては完全に遅れているというのではなく、進んでいるもののやや遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は最終年度であったが、研究代表者の健康上の理由により1年間延長を行った。延長した次年度は準備を進めていた学会発表および学会誌投稿に向けて研究活動を行い、最終年度として研究成果を発表する予定である。 具体的には本年度発表予定であった日本語教育方法研究会(日本語教育分野)および竹園日本語研究会(日本語研究分野)での発表を行う予定である。その後、そこでのコメントをもとに学会誌投稿に向けて論文執筆を進めていく。
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