2020 Fiscal Year Research-status Report
Logbook for Tandem Learning
Project/Area Number |
19K13236
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
脇坂 真彩子 九州大学, 留学生センター, 准教授 (90750662)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | Eタンデム / 学習者オートノミー / 協働学習 / 言語学習アドバイジング / 学習者ポートフォリオ / CEFR / 日本語学習 / ドイツ語学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、文献調査及びEタンデムの実践研究に基づき、タンデム学習を効果的に進めるためのLog Bookを開発しようとするものである。 2020年度は本研究の2年目にあたり、次のことを行った。 1) 初年度に収集した対面式タンデム学習の参加者が書いた38のポートフォリオのデータを整理し、内容を分析した。その上で、過去に言語交換学習を効果的に実施できなかった経験を持つ2名の学習者に着目し、彼らが授業内でのアドバイジングをどのようにタンデム学習に活かしていたかを質的に分析した。2)2020年5月~7月及び、10月~12月にドイツ(ハノーファー大学:Leibniz Universitaet Hannover)にいる日本語学習者と日本(九州大学)にいるドイツ語学習者がインターネットを介してタンデム学習を行う「Eタンデム・プロジェクト」を実践した。その際、学習の振り返りを促すために、上記の文献調査を基に作成したLog Bookを導入し、学期末に学習者が書いたLog Bookのデータ収集及びアンケート調査を実施した。3) 初年度に収集した既存Log Bookを整理し、その内容を分析した。4) 2020年8月と2021年3月にEタンデム・プロジェクトのパートナー校であるハノーファー大学の教員らとオンラインでミーティングを行い、2と3の結果を踏まえ、Log Bookを改善点について議論した。5) タンデム学習に関する先行研究及び本研究で明らかになった結果を申請者のホームページに掲載した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度の計画は①1年目に作成したLog Bookの試作品を使用して、ドイツ(ハノーファー大学:Leibniz Universitaet Hannover)と日本(九州大学)のEタンデム・プロジェクトを実践する。②プロジェクト終了後に、Log Bookのデータ及び、参加者への調査を行い、Log Bookの効果を分析する。③1年目の調査および②のデータをもとにLog Bookの試作品を改善する。④1年目に収集した対面式タンデム学習における学習者ポートフォリオの分析を継続する。⑤ここまでに得られた研究成果について学会発表を行うということであった。 ①~④は概ね計画通りに実施したが、今般の新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、ハノーファー大学への渡航を中止せざるを得なくなったため、ドイツ語学習者へのインタビュー調査は実施できなかった。そこで、計画を変更し、学習者らが使用したLog Bookのデータの分析、及びプロジェクト終了後に実施したアンケート調査の結果をもとに、Log Bookを改善した。また、⑤については2020年度に2つの国際学会で発表予定であったが、学会の延期が決定し、発表することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
①対面式タンデム学習における学習者ポートフォリオの分析結果をまとめる。②既存のLog Bookの分析結果を整理する。③文献調査及び2年目に実施した調査をもとに改善したLog Bookの試作品をドイツと日本のEタンデム・プロジェクトに導入し、年2回(5月~8月及び10月~12月)Eタンデム・プロジェクトを実践する。③プロジェクト期間終了後に、データ収集を行い、Log Bookの効果を分析する。④①~③をもとにLog Bookを完成し、ホームページ上で公開する。⑤ここまでに得られた研究成果について学会発表を行う。
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Causes of Carryover |
今般の新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、2020年度に参加予定だった国際学会が延期されたことと、同様の理由により、ドイツでの調査ができなかったことによる。2021年に学会参加とドイツでの調査を予定している。未使用となった予算はオンラインでの調査・分析及びLog Bookの作成に使用する予定である。
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[Journal Article] The significance of tandem learning in a Japanese university2020
Author(s)
Wakisaka, M., Hayashi, T., Kitagawa, N., Wolanski, B., Harada, K., & Cai, Z.
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Journal Title
JASAL Journal
Volume: 1
Pages: 104-128
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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