2019 Fiscal Year Research-status Report
Skype-based Video Chat to Improve Speaking Skills and Reduce Anxiety in Scripted and Unscripted Lesson Groups
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19K13257
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
小林 翔 茨城大学, 教育学部, 助教 (10821647)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ビデオ通話 / SCMC / スピーキング / 不安 / 即興性 / やり取り / オンライン英会話 / WTC |
Outline of Annual Research Achievements |
実施1年目の実績成果は,以下の3点にまとめられる。1点目は質問紙作成や指導セミナーにおいて必要な情報収集である。2019年7月に中央大学において開催されたGoogle for Educationワークショップに参加し、ICT活用に関する多くの知見を得た。2点目は学会発表である。2019年8月に早稲田大学において開催されたFLEAT 7 において、"The Effects of Skype-based video chat on Students’ Unwillingness to Speak English in Scripted and Unscripted Lesson Groups"について発表した。また、2019年8月に横浜国立大学において開催された関東甲信越英語教育学会(KATE)第43回神奈川研究大会において「スカイプを活用したやり取りがスピーキング力と不安に与える効果―準備型と即興型の比較―」について発表した。さらに、2019年8月に弘前大学において開催された全国英語教育学会第45回弘前研究大会において「スカイプを用いたオンライン英会話学習によって上級学習者に見られるスピーキング不安と自己効力感の変容―事例研究―」について発表した。3点目は学会誌の掲載である。4名の英語学習者に対して、即興群と準備群に分けて外国人講師との1対1のビデオ通話の実施およびその効果測定を行った。スピーキング力の伸長や指導の効果、参加者自身の不安に対する態度や意識の変化などについて、分析した。この成果は、関東甲信越英語教育学会34号に掲載されている。これらの研究実績を踏まえ,ビデオ通話を活用した即興的スピーキングの実践の促進,一般化を図るべく研究研修会での講演や学会等で発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、ビデオ通話の事例研究を行うことができた。また、学会発表だけではなく、セミナーやワークショップにおいても成果を発信することができた上に、即興的スピーキング不安や軽減の要因を調査できた。そして、これらの調査結果を全国大会等で発表するとともに、論文としてまとめるに至った。しかしながら、大規模なデータが十分に収集できず、実施方法も含めて再検討が必要となった。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画通り、サンプル数を増やして実践規模を拡大し、量的に有効性を検証する。さらに、英語熟達度の高い参加者だけでなく、英語が苦手な学習者を対象に、個別の質的研究を行い、不安を与える要因、軽減方法、スピーキング力向上のためのフィードバックについても調査し、ビデオ通話中のやり取りなどを調査する予定である。
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Causes of Carryover |
2019年度に支出予定だった物品費については、少人数による個別の実験を行ったため、その多くは研究者自身の機材で対応し、指導用タブレット等の出費が発生しなかった。また人件費・謝金、スピーキングテスト受験料等についても、本年度については少人数のパイロット実験を実施したため、外部機関に依頼せずに、研究者自身で行うことができたため、出費が発生しなかった。2020年度においては、複数の学会での発表、論文発表、出版、より広範なデータ収集を計画しているため、予定通りもしくはそれ以上の予算執行を行う予定であり、次年度に繰り越すこととした。
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