2021 Fiscal Year Research-status Report
Develop an effective English teaching method by utilizing machine translation--from a perspective of writing teaching
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19K13268
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Research Institution | Jobu University |
Principal Investigator |
佐竹 幸信 上武大学, ビジネス情報学部, 講師 (20815807)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 機械翻訳 / 英語ライティング学習 / 認知プロセス |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、コロナ感染拡大のため実験が出来なかったので、2021年度に実験群25名(機械翻訳を使用して英語ライティング学習を行う日本人大学生のグループ)を対象とした実験を実施した。具体的には、こちらで用意したビジネスレター(日本語)を機械翻訳を使用して英文に訳してもらい、その後両者を比較して、機械翻訳の中でどういった英語の語彙が使用されているか、また、そこで使われている英文やレター全体の構造についても学習してもらった。約1か月後、似た内容のビジネスレター(日本語)を、今度は自力で英訳してもらった。最後に被験者全員にアンケート、及び12名の被験者にインタビューを実施した。アンケートの回答、及びインタビューの内容から、自分がこれまでインプットとしてしか学んでこなかった語彙や表現、或いは自分がこれまで馴染んできた語彙や表現とは異なる意外な語彙や表現に「選択的注意」が働き、機械翻訳から、そうした語彙や表現のアウトプットの仕方が分かったという声が聞かれた。そのような経緯が彼らの長期的記憶につながるようであり、実際、約1か月後に行った似た内容の日本文を自力で英語に訳してもらった作業では、前回の作業で「意外」だと思われたような語彙や表現は適切に使用されていることが多かった。この結果は、従来のインプット重視の日本の英語教育に機械翻訳の使用を適切に導入することで、インプットとして取り入れられた英語の基礎知識を実用的な運用レベルにまで高められる可能性を示唆していると言えるのではないだろうか。今後は、機械翻訳を使用して英語ライティング学習を行っている際の日本人大学生の脳内の働きを、光トポグラフィーをはじめとする脳機能イメージングの手法を用いて明らかにしていくことを考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度に予定していた実験が、コロナ感染拡大の影響で実施できず(被験者が集まらず)、翌年度に持ち越したため。
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Strategy for Future Research Activity |
統制群、実験群両者の実験は終了したため、今後は収集したデータを分析し(被験者が書いた英文ビジネスレターの評価及び項目毎の量的調査、アンケート回答の集計、インタビューデータの書き起こしと分析)、それらをまとめて学会発表や学術論文等の形で発表していく予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じたのは、2020年度に予定していた実験が、コロナ感染拡大の影響で2021年度に持ち越されたため。次年度は、次年度使用額257,294円のうち、約20万円を自費出版費用に充て、残りの金額は、今回の調査で明らかになった内容について追加調査を行うため、その際の謝金に充てる予定。
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