2020 Fiscal Year Research-status Report
The politics of the wartime memories of Japanese Americans in Hawaiʻi
Project/Area Number |
19K13322
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Research Institution | National Institute for Japanese Language and Linguistics |
Principal Investigator |
宮崎 早季 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 言語変異研究領域, プロジェクト非常勤研究員 (60835677)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ハワイ史 / 日系アメリカ人 / 戦争の記憶 / ハワイ日系人 / 第二次世界大戦 / 戦時強制収容 / 戦時強制退去 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ハワイ日系人の戦時体験の語りが、戦後ハワイ社会が抱えた様々なファクターの相互関係の中で戦略的に選び取られている様子を指摘し、先 行研究から取り残されてきた「記憶」に寄り添い、より詳細な歴史叙述を行うことにある。申請者はこれまでの研究活動で、ハワイ日系人抑留・転居経験がさら に下位区分される3つの経験により構成されていることを明らかにした。中でも、収容所に入れられることも、代替地を与えられることもなく自宅から強制退去 を命じられた人々に関する「記憶」は1990年代に積極的に報道されたが、現在では社会からすっかり忘却されている。記憶される経験と忘却される経験の違いは どこにあるのか。3つの経験が抱える「記憶」のパワーバランスを検証する。 ハワイ日系人の戦時体験に関する歴史的記憶の興味深い点は、学術研究よりもパブリックヒストリ ー(市民の考究する歴史)によってけん引されていることで ある。市民団体により、各地で行われている「追憶の日」イベントや博物館施設等での展示、収容所への巡礼や教育ツアーなどのイベントで、「記憶」の伝承の 様子を資料収集や参加を通して検証するとともに、1980年代ごろから複数の団体により収集されてきたオーラルヒストリー資料と、立ち退き組関連の法的文書を 用い、「記憶」の扱われ方を明らかにする。 本研究は3ヶ年度を計画しており、2年目の2020年度にはまずアメリカ・ハワイ州での資料収集と参与観察を行うことを予定していた。 しかし、Covid-19の世界的感染拡大に伴い、予定していたアメリカでの資料収集、参与観察、聞き取り調査は行えなかった。しかしながら、前年度に取得した資料の整理や、論文執筆、投稿は予定通り行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Covid-19の世界的感染拡大に伴い、4月から予定していたアメリカでの資料収集、参与観察、聞き取り調査を行うことができなかった。しかし、論文執筆と投稿、研究会での研究成果報告などは目標通り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
遠隔取得が可能なものの収集は続け、聞き取り調査もオンラインで行えるものは調整を行なっている。また、予定していた論文投稿も終え、査読結果を待っている段階である。今後も当初の予定から、調査計画を大幅に変更する必要があるが、臨機応変に対応し、成果報告もその都度行なう。
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Causes of Carryover |
Covid-19の世界的な感染拡大により、予定していた国内外の調査が全てキャンセルとなってしまった。調査のための渡航費として予算の大部分を組んでいたため、キャンセルとなった調査分の予算が全て次年度使用額となってしまった。今年度は感染症の収束を期待し、海外の資料館が再開すれば遠隔で取得できる資料を取り寄せるための費用として積極的に使用していく。
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Research Products
(1 results)