2020 Fiscal Year Research-status Report
芸能教育の学校化の効果とその応用に関する人類学的研究
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19K13475
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Research Institution | Kansai University of International Studies |
Principal Investigator |
清水 拓野 関西国際大学, 国際コミュニケーション学部, 准教授 (40791520)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 学校化概念 / 芸歴インタビュー / 無形文化遺産の保護・伝承 / 無形文化遺産の教育研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、文化人類学の立場から、中国伝統演劇・秦腔の俳優教育を分析して、伝統演劇教育の学校化の特徴と長短を明らかにすることが目的である。より具体的には、国営、民営、中央政府所属の中等演劇学校という3種類の演劇学校の比較分析をもとに、芸能教育の学校化の理論モデルを構築し、学校教育を通して伝承される無形文化遺産芸能の保護・伝承問題へも応用することである。 以上の目的に基づきつつ、また、コロナによる中国への渡航規制によって現地調査が行えなかったので、2020年度は、zoomやwechatなどを通して、異なる世代の俳優への下積み修行や芸歴に関するインタビューをおもに行ってきた。そして、中華人民共和国建国前の俳優教育の状況を知る世代も含め、建国後の俳優教育の変化を把握する以降の世代の俳優も10歳単位で区切って、20人インタビューすることが出来た。 その一方で、芸能教育の学校化概念の理論化を進めるために、文献資料を基にして、アジアの他の芸能教育との比較分析を行った。その成果は、単著『中国伝統芸能の俳優教育:陝西省演劇学校のエスノグラフィー』として2021年3月に刊行した。また、2021年3月開催のThe International Union of Anthropological and Ethnological Sciences (IUAES)の国際学会でも発表した。さらに、能楽の研究者と共同研究も行って、日中の芸能教育の芸能教育の比較研究もした。その成果は、2021年3月開催のInternational Conference on Business, Economics and Information Technology (ICBEI) の国際学会で共同発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルスのパンデミックによる渡航規制のため、2020年度は予定していた中国への渡航が出来なかった。そのため、現地調査の部分が遅れている。ただし、その分、オンラインでのインタビューや理論的研究は進めることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナウイルスによる渡航規制がいつまで続くか分らないので、現地調査の部分は後回しにし、すでに収集したフィールドワークによる一次資料や文献資料の分析を行うとともに、今後もオンラインでのインタビューや理論的研究をまず優先的に行う予定である。
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Causes of Carryover |
コロナウイルスによる渡航制限のため、2020年度は中国への現地調査が出来なかった。それによって、渡航費や調査関連費用が使用できなくなり、次年度使用額が生じた。コロナの状況が落ち着きしだい、現地出張も再開し、翌年度分として請求した助成金と合せて使用する。
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Research Products
(4 results)