2021 Fiscal Year Research-status Report
再犯予防と良き人生の両立を目的とする犯罪者処遇モデルの研究
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19K13545
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Research Institution | Rissho University |
Principal Investigator |
相澤 育郎 立正大学, 法学部, 助教 (90715393)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | グッドライフモデル / 犯罪・非行からの立ち直り / Primary Human Goods |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度、本研究課題に関係する主な研究実績は、学会報告1報である。2021年アジア犯罪学会年次大会(オンライン)において、Aizawa, I., Mukai, T., Fukushima, Y., & Iriyama, S.Assessing the Good Lives Model in the Japanese context: Findings from the Primary Human Goods Survey of prisoners in Japanとして口頭報告を行った。本報告は、前年度NPO法人と共同で実施したグッドライフモデルの仮説検証にかかるアンケート調査のデータを、心理学領域の若手研究者と共同で分析したものである。分析の結果、グッドライフモデルの仮説は、日本の文脈においても一定程度支持されうることが示された。したがって、本研究課題の研究目的であった、グッドライフモデルの日本の犯罪者処遇への適用可能性について、一定の展望が得られることが明らかになった。 そのほか、研究活動については、昨年度から引き続き文献によるグッドライフモデル、再犯防止および犯罪・非行からの立ち直りの理論的な検討を行った。また昨年度から実施している社会福祉学の研究者と共同で受刑経験者からの聞き取り調査に基づいた、社会復帰のためのハンドブックに関する研究も継続して行っており、次年度中の成果公表を目指している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、当初、2021年度での終了を予定していたが、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、1年延長することとした。具体的には、コロナの影響により海外調査が実施できなくなったことから、これに代えてアンケート調査を実施することにした。2020年度中にアンケート調査を実施し、2021年度はその検討・分析を行い、アジア犯罪学会での報告を行った。しかし、同年度中に論文の公表までをすることはできなかったため、期間を1年延長し、2022年度中の論文公表を目指すことになった。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度実施し、2021年度学会報告した、グッドライフモデルに関するアンケート結果を分析したものを、2022年度中に海外のジャーナルに当国することを予定している。これまでの理論的・実証的研究の集大成として英語論文をまとめる予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染により、当初予定されていた海外調査が実施できす、アンケート調査に研究方法を変更したため全体として研究計画に遅れが生じた。2022年度の科研費は、英語論文公表のための資料収集、学会・研究会報告および英文校閲費用に使用する。
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